いつも優しい彼が豹変!?無防備な姿を晒したら、甘く激しいお仕置きを受けました (ページ 3)

もう無理、もうわかった、十分思い知ったから。

そう伝えたくても律動は止まず、そして身動きが取れないから快感を逃す術もなく。

覆いかぶさる徹の背中にしがみ付き、ただただ快楽に溺れ…私が気を失うまで『お仕置き』という名の激しい情事は続いた。

*****

翌朝、カーテンから差し込む光に導かれるように目を覚ましたものの、すぐに鋭い頭痛に襲われる。

「んぐ、いったあ…」

喉も痛い。
完全に酒焼け…と、昨晩の喘ぎすぎが原因だろう。

痛む頭に手を遣りながらのそのそと体を起こし、ベッドと自身の体の惨状を目にしてギョッとする。

ベッドは昨夜の痕跡がありありと残されており、自分の体にも赤い鬱血痕が散らされている。

呆然としていると、起きた音を聞きつけたのか徹が水を持って寝室に入ってきた。

「おはよう。体はどう? 大丈夫?」

「お…はよう」

「ふっ、酷い声」

おかしそうにクツクツと笑う徹は、コップの水を口に含むと、顔を近づけ口移しで飲ませてくれた。

コクコクと喉を通り過ぎる冷たい水が気持ちよくて、無意識に『もっと』…と求めてしまう。

「その調子じゃ、今日は出掛けられないね。家でのんびりしようか」

昨夜の激しさが嘘のように、いつもの優しくて冷静な徹に戻っている。
と。思ったのだが…。

「…わかった?」

不意に顔を覗き込まれ、そう問われる。
それだけで、夜の燃えるような…絡めとられてしまうような鋭い目をした徹の姿が重なり、背筋がぶるりと震えると同時に、下腹部がカアッと熱くなってしまう。

コクコクと必死に頷き肯定の意を伝えると、徹は満足そうに微笑み、「無茶させてごめんね」なんて言いながら頭を愛おし気に撫でてくる。

(とにかく、もう徹の前以外では飲まないようにしよう…ノンアル一択でいこう)

ベッドに腰かけて甲斐甲斐しく私の世話を焼く徹を見つめながら、私はそう固く心に決めた。

-FIN-

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