今日は週に一度のご褒美デー。同棲を始めたばかりのいちゃいちゃご褒美えっち (ページ 2)

「こっち、早く来て」

蒼の腕の中に飛び込むと、耳元に顔をすり寄せられる。

「由依の髪、いいにおい」
「同じ匂いだよ」
「由依は特別。オレが乾かしたかった」
「蒼にお願いすると時間かかるからな~」
「ご褒美デーが短くなるからやめとく」

そんなことを言ってじゃれあって、ふと真剣な顔になる。

「お腹空いてない?」
「うん。職場でお菓子もらって食べて来たから大丈夫」
ご褒美デーは、いろいろ気にしなくていいように、夕食はデリバリーにするのも二人で決めたこと。蒼が注文しておいてくれた食事は、いつでも食べられるようにテーブルの上に並んでいる。
だけど、今は食事よりもご褒美が優先。
「じゃあベッド、行こ?」
手を引いてくれる蒼に続いて、ベッドに向かった。

ベッドに腰掛けた蒼の膝に、向かい合うようにして座る。
蒼の脚をまたぐようにしてなるべく密着できるようにする。
ギュッと抱きしめ合うと、あたたかくてとても安心する。
「キス、しよ」
しばらくひっついていると、蒼が頬をすり寄せてくるので、少しだけ体を離した。
お互いの体の間に隙間ができると、それを埋めるように蒼の唇が寄せられる。

軽く数回、唇を合わせてから、蒼の舌が口内に入り込んでくる。
やわらかい舌同士が触れて、ぞくぞくする。
「ん、はぁ」
キスの合間に漏れる蒼の吐息混じりの声がすっかり溶けたものになっているのを聞いただけでも、クラクラしてきた。

「由依からも、して」

一旦唇を離すと、上目遣いにおねだりをされてしまった。
こういう顔をされると、私が断れないのをわかってやっているんだろうな。それでもかわいいんだから、しょうがない。
口を開けた蒼の口内へ舌を差し入れて、深く絡ませるようにした。

「ん、きもちーよ」

蒼がそう言って、ようやくもう一度唇が離れたときにはすっかり息が上がってしまっていた。
力が入らなくて、蒼の体にもたれかかる。
そんな私をなだめるように、蒼の手が私の頬を撫でてくれた。

「ふふ、あー、かわい。もっとしたい」

冗談めかしてそんなことを言うから、軽くその胸を叩いた。
私はキスだけですっかりのぼせてしまいそうになっているのに、まだ余裕だって言われているようでちょっと面白くない。

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