快楽を求める貴方と偽りの愛を求める私の一夜限りの夢

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快楽を求める貴方と偽りの愛を求める私の一夜限りの夢 (ページ 1)

「バイバイ」

『バイバイ…』

振り返ることもなく去っていくあなたを、

呼び止めることもできない

許されない恋だから

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「莉子?莉子じゃん!」

『え…夏樹…?』

2年前、高校生の時、隣の席だった夏樹。

話し掛けられるとそれだけで胸がドキドキと苦しくなって

これが恋だって気付くのに時間はかからなかった。

それでも夏樹には付き合っている彼女がいて、

私はそんな彼女との悩みを聞いてあげる相談役で

結局最後まで想いを打ち明けることもできないまま卒業を迎えた。

お互い違う大学に進学して、もう会うこともないだろうなって思っていたのに…

「莉子!別人みたいですぐわかんなかったわ、女って化粧でほんと化けんのな♩」

『久しぶりに会ったのにひどくない?』

「違うって!褒めてんの。可愛いくなったなって」

可愛い…か。

高鳴る胸の鼓動に呆れるほど思い知らされる。

こんなにも経つのにまだ私、夏樹のこと好きなんだ…

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