ラブグッズメーカー勤務の彼に拘束され複数のおもちゃで責められ続けて―真面目でドSな彼氏 (ページ 3)
我慢できなかった。
だ、だって私、変態のじゃないし、欲しがってないし、クリ責めだって苦手だし、放置プレイとか信じられない!
「し、新商品の開発だかなんだか知らないけれど、試作品のアダルトグッツを彼女に使うとか信じられない!てか、ただエッチの道具使うのに、なんで縛る必要があるのよ!」
「縛る必要?あるに決まっているね!」
桃哉お兄ちゃんは得意げに、私の右手首と右足首を拘束するそれに触れる。
「この手錠タイプ麻縄は購入時から輪ができていて、拘束したいサイズに自在に縮小することができる優れものなんだ!強度もあるから縄抜けできない!面倒な麻縄の手入れもこれでオサラバ!初心者でも手軽に緊縛プレイができるようプロの緊縛師の解説書つきで……」
「あぁもうわかった!てか、商品説明とか聞いてないし!」
――またはじまった……。
桃哉お兄ちゃんのいいところは、真面目で仕事熱心なところ。
悪いところは、……仕事熱心で真面目なところ。
そんなお兄ちゃんの仕事はアダルトグッツの商品開発なのだ。
*
私、杏は高校二年の夏、隣の家の桃哉お兄ちゃんに告白した。
今年二五のお兄ちゃんとは八つも離れているけれど、私は小学生の頃からずっとずっと片思いをしていた。
ずっと好きで、でも告白してしまったら顔も合わせられない気がして……
幼馴染という関係に甘えていたんだけれど、仕事の関係で家を出るという話を聞いて、いてもたってもいられなくなってしまった。
告白したとき、お兄ちゃんは驚いていた。
最初は「年が離れているから」とか「すげぇ嬉しいけれど」とか煮え切らない様子で耐え切れず私が泣きだすと
「俺さ、すげぇ変な趣味があるけれど、それでもいい?――俺も杏が好き」
って言ってくれた。
あのときは嬉しかった。
そりゃ、今でもお兄ちゃんのこと好きですし?
同じことを言われたら今でも嬉しいに決まっているけれど……。
でも、
まさか
変な趣味ってのが、アダルトグッツ収集だなんて誰も思わないじゃない!
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