地味でつまらない私が扇情的に変貌して色欲に包まれるスタジオ撮影 (ページ 2)

横から覗きこんでみると、そこにはいつもと同じように、カメラを向けられて緊張しているだけの、つまらないわたしが写っていた。

「俺に任せておけ」って言ってても、やっぱり被写体が悪いとこんなもんなんだな…。

写真を見てがっかりしたわたしだったけど、貴博は落胆した様子を見せることなく、うんうん頷いているだけだった。

「よぉっし、まどか。次からはメイク変えるぞ。ヘアメイクさんを呼んであるんだ」

え、ヘアメイクさん?呼んである??

びっくりしているわたしをよそに、すうっと扉が開いて、ひとりの男性が入ってきた。

背が高くて、この人こそモデルさんみたい。

「こいつ、俺の高校の時の後輩なんだ。高校出た後、美容の専門学校進んで、今はメイクアップアーティストなんだぜ。今日は特別に手伝いに来てくれたんだ」

「よろしくね、まどかちゃん」

その男性はにこりと笑うと、早速メイク用品が入っている箱を開け始めている。

え、え、え、どうしよう。どんな風にされちゃんだろ、わたし。

「目、つぶってて。いいって言うまで」

「…はい…」

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