先生が欲しくて襲うつもりが組み敷かれてエッチに躾けられる (ページ 2)
二年生の時まで赤点だった化学。
三年の一学期、中間試験では満点になった。
他の教科の伸び率はここまでじゃない。
柏木先生の担当する化学だけ、がむしゃらに頑張ったの。
「大学進学希望って言ってなかったっけ」
「大学なんて、浪人してもいい。でも、柏木先生を眺めることができるのは、後ほんの数か月だけなんですよ」
にじりよる私に、先生は困ったように私から視線を外し、一歩後ずさった。
「あのなぁ、植村。お前、ちゃんと勉強すれば今からだって間に合う。それに、大学に行ったら絶対に、お前に似合う男がいるから――」
そんな話、聞きたくなくて、ぎゅっと先生に抱きついた。
ぐしゃり、と、私の答案用紙が音をたてたけれどそんなの些細なことだった。
「そんなの、居なくていいです」
「そういうわけには」
「――いいんです。勉強とか、手につかないほど恋したこと先生にはないですか?」
端正な顔を見上げた瞬間、しまったと思った。
大好きな人の恋バナなんて聞きたいはずがない。
先生が口を開く前にネクタイを引っ張って唇を重ねた。
想像の中ではもう、何度も重ねた彼の唇。
ひんやりとして、何の反応もなかった。
折角ファーストキスあげたのに、つまんない男。
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