同窓会では甘い再会が待っていた。久しぶりのセックスで私の体が元カレを思いだす。 (ページ 3)

 二次会は一気に人数が減り、二十人ほどだった。夕方だというのにひどく酔っぱらっている同級生を介抱しながら、渚はそのまま会場から抜け出した。

 卓也も電話を持って外に出ていたりしていたので、タイミングはいいはずだ。

 周りを確認しながら、近くのコンビニで待っていると卓也にメッセージを送る。

 しばらくして、卓也がふらっと歩いてやって来た。時間差があったからか、誰にも会わなかったらしい。

「時間、大丈夫?」

「うん、実家だしね」

「それならホテルに行くけど…」

「わかった」

 驚くほど直球な卓也の提案だが、卓也の目は渚を誘い、渚は逸らさなかった。こうして二人はほとんど会話もせずにホテルに向かった。

*****

 部屋に入ると、どちらからともなくキスをした。

「んっ…」

 懐かしい感覚に包まれる。舌を絡めながら、卓也は髪を撫で、頬も撫でる。お互いの顔を見ることが恥ずかしいので、なかなか唇を離せない。だから渚は卓也の首に手を回した。

 そのまましばらく二人は強く抱き合っている。

「すぐにわかった?」

「渚のこと?」

「うん、卓也が会場に入ってきたとき、私、じっと見てたの」

「知ってる」

 話したいことがあると言ったのは卓也なのに、気付けば渚の方が色々と話している。昔もそうだった。卓也は渚の話を聞きながら、少しずつ距離を縮め始める。

「ほら、昔よりも太ったから…」

「そんなに変わらないよ。ちょっと座って」

 卓也は渚をベッドに座らせた。そして、ゆっくりと脚を持ち上げる。

 卓也は渚の脚が好きだった。脚が好きだからか、ストッキングもハイヒールも好きだった。

「まだ好きなの?」

「そんな簡単に性癖は変わらないよ」

 膝立ちをしてタイツの上から渚のふくらはぎを何度も撫でている。まるでマッサージを受けているような心地よさ。渚は卓也を見つめながら思わず微笑んだ。

 渚も卓也の愛撫で感じていた。卓也以外に、こんな風に脚を愛おしく撫でる男は現れなかったから、素直に自分の脚を好きだと言ってくれる卓也が嬉しかった。

「運動してる?」

「するわけないでしょ、私が」

「そうだったな」

 笑いながら卓也が左足首に唇を当て、ふうっと息を吹きかける。

「もう、くすぐったいから脱ぎたい」

「ダメだよ、このまま」

 忘れていた感覚。こんなふうに焦らしながら卓也は渚をうっとりさせていく。

 かかとを指先でふわっとくすぐりながら、またふくらはぎまで包み込むように手を滑らせる。そっと両脚を広げ、少しずつ卓也の愛撫が上へ上へと這い上がってきた。

「…ふうっ」

 渚の吐息が少しずつ荒くなり始めたが、卓也は全く気にしない様子で愛おしく渚の脚をひたすら撫でる。

「ねぇ、今でもこんなセックスをしてるの?」

 渚が聞く。

「どんなセックスだよ」

 笑ってごまかす卓也が興奮しているのがわかる。

「なんでそんなに脚が好きなの?」

「さぁな」

 付き合っていたときと同じ返事だった。そして、渚の体も当時と同じように卓也の刺激に弾け始める。

「ちょっと…、胸も刺激してほしい」

「久しぶりなんだからさ、ちょっと遊ばせてくれよ。胸は自分で触ればいいだろ」

 卓也がワンピースを脱がせる。寒さ対策のインナーが全くお洒落でなく生活感が滲み出ている気がする。

「こんなの恥ずかしいじゃん」

「寒いんだし、仕方ない。俺も履いてるから」

「そうなの?」

 卓也がベルトを外すと、防寒のレギンスが見えた。

「おっさんじゃん」

「お互い様だ」
 
 それだけ年月が過ぎたのだ。そんな二人がこうしてベッドの上にいることが、動物的で卑猥で何かを駆り立てる。

 ごそごそと着ていた物を脱ぎ、渚がタイツも脱ごうとすると卓也がその手を止めた。

「これは俺が脱がせる」

 渚を押し倒し、卓也が上に乗ると荒々しく唇を重ねた。

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