興奮が冷めやらぬ義兄にいきなりキスをされた私は姉への復讐を思いつき

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興奮が冷めやらぬ義兄にいきなりキスをされた私は姉への復讐を思いつき (ページ 1)

今、歴史的瞬間に立ち合おうとしている。周りはもう我慢できないようで怒号のような歓声が一球ごとに聞こえる。

 宏美は今日、野球を見に来ていた。しかも、優勝が決まるか否かの重要な試合を。

 連れてきてくれたのは熱狂的な野球ファンの義兄の洋。洋は今日が待ちきれなくて仕事も手がつかなかったらしい。

 ビールを飲みながらだらだらと観戦していたが、どんどん周りがヒートアップするので、宏美も思わず試合にのめりこむように見るようになった。

 9回裏2アウト。あと1人。

 2ストライクまできて、打者がバットを振る。球はキャッチャーのグローブの中にあった。

「やったー!」

 優勝だ。宏美と洋は嬉しさに抱き合った。

 洋は近くにいた売り子さんにビールをお願いしている。

「あ、私、運転できないのに飲んでどうするんですか。どうやって帰るんですか」

 宏美たちは車で来ていた。宏美は運転ができないので、必然的に洋が運転手の役割になる。

 しかし、飲んでしまっては運転はできない。

「近くのホテルに泊まればいいだろ。それよりも今は祝おうぜ」

 そう言って、周りの人たちと乾杯を始めた洋。宏美も義兄に付き合って周囲の人たちと乾杯をした。

 上機嫌な義兄。最終的にビールを浴びてしまったため、全身がビール臭い。

 近くのホテルに着くと、部屋はダブルの一部屋しか空いていないらしい。

「どうします?」

「いいんじゃね? 寝るだけだし」

 変わらず興奮が冷めやらぬ洋をシャワーに押し込む。何か文句を言っていたけど、ビール臭いのはごめんだ。

 シャワーを浴びて備え付けのパジャマを着て出てきた。顔が高揚している。

「大丈夫ですか?」

 駆け寄り、義兄の顔を覗き込む。すると、いきなり頭をグイと引っ張られて、キスをされた。

「ん-! んー!」

 びっくりした宏美は洋をはがそうと腕に力を入れるが、相手が男性ではびくともしない。それに洋は鍛えていたから余計に動かない。

 つまむようなキスを数度すると、放してくれた。宏美は信じられないという目で見ているが、これは宏美が洋のことが好きなので、このような形で事を発展させるとは思ってなかったのである。

 洋は優勝に酔いしれているようだった。それで興奮が暴走して、宏美にキスをしたのだろう。

 宏美はそう考えた。

 日頃、姉には鬱憤が溜まっていた。今日、来なかったのは姉の自己中心的考えからだ。

 だから、自分が洋をいただいてしまおう。

 ぺろりと舌を出し、唇を舐める。そして、洋の首に手を回す。

「もっと欲しいなあ」

 洋は笑っていた。

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