夫が書いた鬼畜系エロ小説が原因で家庭内別居に!痴漢プレイで仲直りしてみました (ページ 2)
翌朝目覚めると、雅人はベッドの3分の2ほどを占領して爆睡していた。
あれからまた起きて別室に行ったようで、ベッドに入ってきたのは明け方近くだった。
枕元のスマホの通知音が鳴った。雅人のものだ。
急な仕事の連絡かと思って手に取ると、SNSからの「コメントのおしらせ」というメールがプレビューに表示されている。
SNSをやっているなんて、聞いてない。
夜更かしの原因は、これか。
でも、私に秘密でやってるってことは、まさかSNSで浮気?
それはないだろうと思ったけど、疑心暗鬼になり、雅人のスマホをスワイプしてメールを表示した。
雅人は面倒臭がりなのと、見られて困るようなものはないからという理由で、スマホにロックはかけていない。
―睡姦プレイ、めっちゃエロかったです。
は?
睡姦って?
コメントの下には、『隣の人妻を睡姦』、という投稿のリンクが表示されている。
それをクリックすると、SNSの投稿が表示される。
プロフィール画面は、雅人のお気に入りの銘柄のビール。背景はうちのリビングだ。
雅人が寝返りを打ったので、アカウント名だけを記憶して、スマホを枕元に置いた。
リビングで自分のスマホから、雅人のアカウントを覗く。
隣の家に忍び込んで眠っている人妻を犯すって…それは犯罪では?
でも内容は、昨日のエッチのことが詳しく書かれていて、思わず赤面してしまう。
そのひとつ前の投稿は映画館で隣りに座った女性に痴漢するもの、その前のものは、仕事帰りの女性を拉致して車の中でレイプするというものだった。
なんてこった。
雅人がこんなヤバいものを書いてたなんて。
妄想を文字にするのも、それを公表するのも自由といえば自由だけど、雅人がそういう願望を持っているというだけで、やはり引いてしまう。
朝食のスクランブルエッグを作っていると、雅人が眠そうな顔でキッチンに入ってきた。
「奈緒おはよー」
後ろから抱きしめられ、背中がびくりと震えた。
夫とはいえ、あんな鬼畜なことを考えていると思うと、つい身構えてしまう。
「あ、びっくりさせてごめん」
唇を寄せられ、顔を背けた。
「…ごめん、火を使っているから」
雅人は意外そうな顔で、私から離れた。
「なんか奈緒、機嫌悪くね?」
「別に」
コメント (0)