お盆休み、久しぶりに帰省してきた大好きな義父に抱かれて切なくて幸せでした (ページ 2)
何が起きているのか実感のないまま、長い舌を入れられ、子宮の奥がじんわり痺れる。
粘液が行き来するいやらしい音が響き、耳からも犯されている気分になる。
「…っ、はぁ」
唇を離すと、飴細工のように唾液が伸びる。
安史さんはそれを人差し指で掬いながら微笑んだ。
「僕は昔から我慢が苦手な人間です…」
その目はどこか遠くを見ていて虚ろだった。
「一人の人だけを愛するというのは、どうも難しくて…」
「それって…」
「これでまた二股になってしまいました…」
“優しくて温厚な娘思いの義父さん” そのイメージが、音もなく壊れていく。
「んっ…」
胸への愛撫もなしに、いきなりショートパンツの上から秘部を擦られる。
瞬く間に芯から愛液が溢れてくるのを感じた。
節立った手が器用にホックを外し、中を弄る。
「安史さ…っ!やめ…っ」
「こんなになるまで…辛かったですね…」
クチュ…
「やああっ」
細長い指が挿入された。腰が大きくうねる。
クチュッ、クチュッ…
「ほら、こんなに悦んでますよ…?」
頬に自分の愛液を付けられ、泣きたくなった。
間近に安史さんの顔があり、通った鼻筋が肌を掠める。
「僕はセックスが大好きなんです…たとえ一時の錯覚だとしても、自分が必要とされていると感じることができますから」
クチュクチュ…ッ
「あっ、あっ…ああっ」
「お互いが幸せになる行為について…対象を絞る必要はないと思っています…」
「んっ、もう、いやあ…っ」
カチャカチャとベルトを外す音が聞こえ、濡れそぼった秘所はスムーズに肉棒を迎え入れる。
「ああああーーっ」
「…っく」
まるで二人で一つの身体であるかのように密着しながら、激しい律動が繰り返された。
パンパンパンパン…ッ
畳に背中を縫い付けられるような突き上げと、膣壁を丹念に舐め回されるような衝動が交互に来る。
安史さんは時折動きを止めたりしながら、私の感じるところを探っているようだった。
「安史さ…っ、んっああん!」
「…ここですか?」
こちらを見下ろしながら舌舐めずりするその様は、まるで蛇のようにも見える。
「やああっ、ああんっ!」
パンパンパンパン…ッ
パンパンパンパン…ッ
高音と低音の喘ぎ声が部屋に満ち、微かに混じった風鈴の音色だけが、飛びそうになる意識を繋ぎ止めていた。
好きな人に抱かれている。
私を好いてくれている。
それなのに、その対象が自分だけじゃないというだけで、なぜこんなに苦しいのか。
「…うっ、出る…っ!」
子宮の中で欲が膨張し、安史さんの顔が歪む。
それは気持ちの向こう側、本能だけが残った表情だった。
「いやああああーーっ!」
ドクドクと熱いものが注がれ、快感と切なさで頭がおかしくなりそうだった。
*****
シャワーを浴び、服を着替えた後も、涙を止めることができない。
安史さんは困ったように笑いながらも布団を敷いてくれて、大人な振る舞いができない自分にほとほと嫌気がさした。
「ごめんなさい、無理強いすぎました」
豆電球の光が消え、暗闇の中で首を横に振ると、額に唇が触れる。
抱きしめられながら、安史さんの背中に手を回す。どこか懐かしい匂いがして、気持ちが落ち着いてくるのがわかる。
この人は、実父よりもずっと父親らしい。
この感情に、父性を求める気持ちがないと言えば嘘になるのかもしれない。
「僕もこの町に住むべきでしょうか…」
ポツリと、呟くような声。
「え?」
「洋子さんは、血のつながりがどうあろうと、僕の娘ですからね」
その言葉はまるで季節外れの蛍のように、私の心に静かな火を灯したのだった。
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