失恋した日に告白されて…!?私何でベッドに押し倒されてるの!?
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失恋した日に告白されて…!?私何でベッドに押し倒されてるの!? (ページ 1)
気持ちが悪い…
フラフラしながら女子トイレを探す。
憧れの有名ホテルでの同窓会。二十歳を迎えたみんなと会えるのも楽しみだったけど、大好きな担任の先生と再会できることが一番の楽しみだったのに…。結婚するって何!?
中学生のとき告白したら、
「二十歳になって気持ちが変わってなかったらもう一度おいで」
っていったじゃない!あれは何だったの!
私の恋心はどうすればいいの!
トイレ…トイレどこ…?
突然足に力が入らなくなって、座り込んだ。
お酒なんて飲むんじゃなかった…先生なんて好きになるんじゃなかった。
目の奥が熱くなる。
「大丈夫か?飲みすぎだよ」
誰…?知らない顔…
「やけ酒?失恋でもした?そういえば先生好きだったよな」
涙で滲んだ目には軽そうな男がニヤニヤしてるようにみえた。
うるさい…どっか行ってよ、もう…
「介抱してあげるから慰めてよ」
イラっとした。「慰めてあげる」と聞こえたからだ。慰めてもらう相手くらい自分で選ぶわよ!
口を開いた途端溢れだしたのは、「結構です!」の言葉ではなく、吐しゃ物だった。
*****
着替えの用意ができるまでの間ホテルのご厚意で部屋で休むことになった。シャワーを浴びた私はバスローブ姿で、ベッドに正座し、そわそわしながらシャワー室に消えた男を待っていた。
出てきた!?私は深々と頭を下げる。
「修二くん、ごめんなさい…って!服!バスローブ着てよ!」
バスタオルを腰に巻いただけの修二くんは、髪をかき上げニッと笑った。
ドキッとした。筋肉質の締まった体つきには中学の頃の面影がない。少しも、全然ない。見た目も、体つきも、まるで別人みたい。
「修二、くんのベッドはそっち!こっちに入ってこないでね!」
「介抱しようかと思ったけど必要なさそうだね」
笑いながらもう一方のベッドに腰かけた。
修二くんこんなに格好良かったっけ……?
「シャワーまで、その、先に譲って?もらってありがとうございます」
「まさか吐かれるとはねー。それも俺にむかって」
「洋服のその…あれ、クリーニング?代は払います」
「俺のこと思い出してくれたんだろ?敬語気持ち悪いからヤメ」
「って、気づくわけないよね!変わりすぎでしょ!」
昔は目が隠れるほど長い前髪と黒縁眼鏡の一見暗そうな学生だった。話してみるとそんなことはなかったけど。だけどあまり人と関わらないようにしている、そんな雰囲気はあった。誰かと群れるタイプではなかった。同窓会にもくるタイプではないと思っていた。
「額出して、髪遊ばせてるなんて信じられない!どうしたの?何かあったの?」
高校は別々の学校だったから知らないだけで、高校デビューしたのだろうか。
「忘れた?陽奈ちゃんが似合うからそうした方がいいっていってくれたんだろ?」
「私が…?覚えてない…」
修二くんは肩を竦めた。
「陽奈ちゃんに会えると思って、オシャレしてきたのに」
「…ごめんなさい」
…ん?私に会うために?何で?
油断していると修二くんが私のベッドに乗り込んできた。
「ちょっ!キャ」
ベッドに押し倒される。
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