あれ!?私、不感症のはずなのに…先輩、SEX上手すぎます!
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あれ!?私、不感症のはずなのに…先輩、SEX上手すぎます! (ページ 1)
「そういえばさ、本条はどうして彼氏いないの?」
心地よく響く低い声でそう問いかけられて、反射的に腰がぞくりと震えたのを感じた。
金曜の終業後。
しっとりと落ち着いた曲が流れる雰囲気の良いダイニングバーで、私と原田先輩は向かい合っていた。
今日は残業もないし帰ろうと支度していたところ、私の教育担当である原田先輩に声を掛けられ、二つ返事で了承したところまでは良かったのだが…。
なぜこの話題になったのか。
「え…っと、モテないから…ですかね…?」
「嘘つけ。本条を狙ってる奴ら、たくさん知ってるよ」
肘をついた手に顎を乗せて、意味ありげにこちらをうかがい見るその目にドキドキしてしまい、つい視線を彷徨わせてしまう。
なんせ、原田という男は…いい男なのだ。
社会人一年目の私は、教育担当をしてくれている3歳年上の原田先輩と行動することが多い。
そのため、だいぶその容姿や振る舞いに耐性がついてきたと思っていたが…どうやら違ったらしい。
「むしろ俺には、言い寄られないよう男を避けているように見えるんだけど」
「それは…」
ぐうっと返答に窮していると、ちょうど注文していたハイボールが運ばれてきた。
これ幸いと受け取り、緊張で乾いた喉に流し込む。
そうしている間も、先輩は面白そうにこちらをじっと見つめていて、ひどく居心地が悪い。
正直に言うまで埒が明かないことを察した私は、意を決して口を開いた。
「私、不感症なんです」
「…ほう?」
「だから、男の人とお付き合いできても、いつもそれが原因で結局フラれるので、距離を置いてます!」
一気に言い捨て、再びハイボールを煽る。
ああ、喉を流れていく液体が気持ちいい。
「なんで、不感症って思ったの?」
「え…、あの、学生の頃に付き合ってた彼氏たちに言われたから、です…」
「何人?」
「…ふたり」
「なんだ。そんなの、そいつらがヘタクソだっただけかもしれないよ」
「でも…私、そういうコト、本当に…その、気持ちいいとか思ったことなくて…」
「ふぅん…」
沈黙が辛い! …と居心地悪く視線を彷徨わせていると、急に自分の手に温かみを感じた。
驚いて目をやると、彼の大きな手が私の手を覆っている。
「…っ!?」
「ねえ、じゃあ俺とシてみる?」
「へ!?」
手の甲をスリスリと親指で撫でられ、そのまま手首に回される。
どんなに鈍い人間でもわかる、明らかに意味を持った触り方に、思わず声が漏れそうになった。
「俺、上手いよ…?」
色を含んだ目で射抜かれて、息を飲む。
え、なんて? 俺とシてみる? 上手い? …え?
頭の中は疑問符でいっぱいなのに…自分でもなぜかわからないが、私はその彼の提案に対して首を縦に振ってしまっていた――
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