遠距離が原因で別れることになった、高校の頃の元カレ。偶然再会した彼は今もイケメンで…
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遠距離が原因で別れることになった、高校の頃の元カレ。偶然再会した彼は今もイケメンで… (ページ 1)
陽人は高校の頃付き合っていた元カレ。
卒業後の進路が違って、遠距離になるからって別れた。
ずっと後悔している。
陽人以上にカッコよくて優しい人なんて、大学にもバイト先にも、就職先の会社にも、どこにもいなかったから。
だから、こんな奇跡があるんだって、すごく嬉しい。
「いや~、大人っぽくなったな。玲奈」
「陽人こそ。すっかり社会人って感じ」
「あはは。毎日スーツだからそう見えるんだろうな。俺ももうおっさんだよ」
なんとなく入ったバー。
そこで偶然隣の席になったのが陽人だった。
「仕事忙しいの?」
「まあな~。営業って思ってたよりしんどくてさ。ま、楽しいこともけっこうあるんだけど」
仕事のこととか、昔のこととか、今まで会えなかった時間を埋めるように、いろんなことを話した。
「やっぱ玲奈と話すの楽しいな~」
「私も」
「…なんで俺たち、別れちまったんだろうな」
陽人の言葉に、心がずきっと痛くなる。
あの頃の私たちにとって、毎日会えなくなるなんて考えられないことだった。
片道五時間もかかる場所で、月に一度デートできるかどうか。
大学を卒業するまでの四年間、ずっと遠距離で付き合い続けるなんて無理だと思った。
だから、どうせ喧嘩ばっかりして別れるくらいなら、仲のいい今のうちに別れた方がいい。
そう言い出したのは、私だった。
「陽人、私…」
「ごめんごめん。今言っても仕方ないんだけどさ!取りあえず今日はうまい酒を飲もうぜ!」
「うん…」
そう、今更何を言っても遅い。
私は後悔と一緒にお酒を飲み干した。
*****
「うう…飲み過ぎちゃった…」
「俺も…」
「あはは、お互いべろんべろんなんて、誰が介抱するのよ~」
二人とも飲み過ぎて千鳥足。
タクシーも捕まらないし、いちいち呼ぶのも面倒で、私たちは夜道を歩きながらへらへら笑っていた。
人気のない暗い公園にさしかかった時だ。
「んっ…」
陽人に、突然キスをされたのだ。
「んんっ、ん…」
まさか酔った勢いでキスされるなんて。
私は思わず彼を突き飛ばした。
「もう!何するの!?冗談でこんなこと…」
「冗談じゃない」
陽人は、すごく真剣な顔をしていた。
私の体を抱き締め、服の上から胸を揉む。
「あっ…!だ、だめよ。こんなところで…」
「玲奈…玲奈…!好きだ…!」
「んんっ」
キスで唇を塞がれ、舌を入れられる。
激しいキスに、頭がクラッとする。
「んっ、はあっ、んんっ…」
「玲奈…」
「陽人…!」
私の理性はどこにいっちゃったの?
外でこんなことだめだって頭ではわかってるのに、もう止められない。
私は必死で彼のキスを求めた。
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