気になる後輩に送り狼になってほしくて酔った勢いで引き留めたら、欲情した彼に押し倒されて…

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気になる後輩に送り狼になってほしくて酔った勢いで引き留めたら、欲情した彼に押し倒されて… (ページ 1)

飲みすぎたみたいで、ふわふわする。

「ほら、家つきましたよ。鍵どこですか?バッグ触りますよ」

朦朧とする意識の中で樹君の声が聞こえる。

今日はバイト先の飲み会だった。

私は最近彼氏と別れたばかりで、飲み会はその話で盛り上がった。

最近別れたと言っても気持ちはかなり前から離れてしまっていたし、挙句の果てにはデートの約束をした時間に来ないから心配して家を訪ねたら浮気の真っ最中だった。

そういう経緯で別れているので未練はもちろん一切ない。

その話をしたところ職場の人達が「樹君と付き合っちゃえば」と言い出した。

樹君はバイト先の後輩なのだが年下なのにしっかりしており、かなり頼りになる。

仕事中もいつもスッと助け舟を出してくれるし、今も隣に座って「飲みすぎですよ」と私の酒量をセーブしてくれている。

はやし立てる周囲の声に「俺は澪さんさえよければ」と返していた。

私も樹君のことは好意的に思っているので冗談でも少し嬉しかった。

その流れで樹君が私を家まで送ってくれることになった。

「送り狼になっちゃえ!」と茶化す声に見送られながらタクシーで帰路に就いたのだった。

*****

バッグの中から鍵を見つけた樹君がガチャリと鍵を開ける音がした。

部屋に入り、樹君が千鳥足の私をベッドへ運んでくれた。

「それじゃ、俺帰りますんで」

そう言う樹君の服の裾を思わず掴んで引き留めていた。

「ならないんだ…送り狼」

酔っている時とは恐ろしいもので、普段なら絶対に言わないようなことが口から出てしまう。

はぁと深い溜息が聞こえて思わず身体が強ばる。

「なっていいんですね?言ったからには責任取ってくださいよ」

ベッドに押し倒され、荒々しく唇を塞がれた。

何度も角度を変え、口づけはどんどん深くなる。

息苦しさから口元を緩めるとぬるりと舌が捩じ込まれた。

舌を絡め取られ、お互いの唾液が混じり合う。

唇が離れ、樹君と目が合う。いつもの好青年な彼はおらず、そこにいるのは理性が剥がれ落ちて獣のような目をした男だった。

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