ナンパから助けてくれたのは高校の頃の同級生!気持ちが燃え上がった私は…
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ナンパから助けてくれたのは高校の頃の同級生!気持ちが燃え上がった私は… (ページ 1)
「え~可愛い~。ねえ彼女、名前は?俺と楽しいことしない?」
「…むりです」
「そんなこと言わずに~」
ヘラヘラ笑って、何なのこいつ。
私は苛つきながら男をにらみつけた。
一人でゆっくり買い物してるんだから、話しかけないでよ。
そう思っていたら…。
「ごめん、待った?」
「え?」
突然、誰かに声をかけられた。
「俺の連れに何か用?」
「チッ、彼氏連れかよ」
ナンパ男は舌打ちして逃げていった。
「ああいう男には気をつけて。じゃあね」
そのまま立ち去ろうとした彼を、私は思わず引き止めていた。
「ちょ、ちょっと待って。あなた…」
「え?」
「…昌弘?私よ、柚希!」
「え…柚希!?」
私をナンパ男から助け出してくれたのは、高校の頃の同級生、昌弘だったのだ。
*****
「綺麗な人だとは思ったけど、全然わからなかったよ。まさか柚希だったなんて。女の人って変わるね」
折角だから、と入ったカフェで、昌弘は朗(ほが)らかに笑った。
「ちょっと、それどういう意味?」
「え、いい意味だよ!昔も可愛かったけど、大人になってますます磨きがかかったっていうか」
「相変わらず調子がいいんだから」
昌弘は全然変わらない。
昔から爽やかなイケメンだったけど、大人になった今もほんとカッコイイ。
大学は別だったし、社会人になってからも連絡を取ったことはほとんどない。
まさかこんな形で再会するとは思わなかった。
ちょっと運命みたいなものを感じて胸がドキドキする。
「柚希は最近どう?実はもう結婚してしたりして?」
「まさか。彼氏と別れたばっかり。あいつ浮気してたのよ。まじふざけんなって感じ」
「酷いな」
「でしょ?」
「こんな美人の彼女がいるのに浮気とか信じられない」
ほんと、よくそんなことが恥ずかしげもなく言えるよね。
でも、そういうところがずっと好きだったんだけど。
「ねえ、昌弘…」
彼氏と別れた直後で、寂しかったのかもしれない。
二十九歳にもなって結婚の予定もなくて、なのに周りの友達は皆結婚したり出産したり、私より何歩も先を歩いてて、どうしようもなく焦っていたのかもしれない。
何より昌弘が昔と変わらずイケメン過ぎるのも悪い。
あの頃の気持ちを思い出して、ドキドキが止まらないから。
普段の私なら、こんな恥ずかしい誘いは絶対にやらない。
「この後、時間ある?」
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