念願のマッサージ店に初出勤したらオイルマッサージの研修がはじまって― (ページ 5)
「まずは背中から入ります。触れる時は必ず声をかけてからにして下さい。」
店長が説明しながらオイルを塗っていく。
温かいオイルがヌルヌルして気持ちいい…。
それに、オイルだけじゃない。
店長の手も大きくて温かくて…、優しい触り方で気持ちよかった。
「背中はこうやって……。」
店長が説明してくれるのを必死に覚えた。
全部は無理でも少しでも…と思っていたのだがー……。
「今日はオイルマッサージでの気持ちよさを分かってもらうために体験してもらってるので、覚えようとしなくても大丈夫です。体を楽にしてください。」
「でも………。」
「体が硬くなっているので緊張しているのが分かります。明日からは厳しくなりますから、今日は楽にしてイイですよ。」
私は店長の言葉に甘えて緊張を解いた。
リラックスすると本当に気持ちいい。
私もこんなにマッサージをしたい、そう思った。
一通り終わると仰向けにされた。
仰向けになると胸がそのまま見えてしまう。
タオルも何もないので咄嗟に手で隠した。
「木村さん。それだとマッサージ出来ないですよ。」
店長は淡々と言うが、さすがに恥ずかしい。
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