お金のために組んだビジネスカップル、だったはずなのに彼の顔はいつの間にか男の顔をしていて

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お金のために組んだビジネスカップル、だったはずなのに彼の顔はいつの間にか男の顔をしていて (ページ 1)

「まーた、ビジネスカップル疑惑だって!」
「まぁ、実際ビジネスカップルだしな俺達」

ネットニュースのランキング1位に乗っているのは「璃央梨花カップルビジネスカップル疑惑」のタイトル。
人気カップル配信者である私達、璃央と梨花の煽りニュースだ。

「そうだとしても、ビジネスカップルだって言うと冷められちゃうんだからやめてほしいよ」
「そうだなぁ…」

タイトル詐欺の中身の無いネットニュースに腹が立ってきて璃央が寝ているソファに携帯を投げた。
携帯が命中した璃央が「いて。」と腰を撫でる。

「璃央は悔しくないわけ?これでご飯食べてるのに!」
「そもそも俺は別に乗り気だったわけじゃないし、別に飽きられたらそれまでというか」

憤慨している私に対して、のらりくらりとした璃央の態度が鼻につく。
璃央と私は幼馴染、男と言うよりは同い年の弟のように思っている。
だけど、璃央も私も顔立ちが整っている。
それに目を付けてカップル配信者を始めたらこれが大当たり。

これから大きな仕事だって貰えるかもしれないって時に璃央がこんな態度だったら…。

「わかった。じゃあもういいよ」
「カップルチャンネルやめるの?」
「本当にする」

ソファに寝そべる璃央をひっくり返すと腰の上に馬乗りになった。
きょとんとした顔をした後また何かはじまったと鼻で笑う璃央に強引にキスをすると、璃央はようやく状況を理解したのか無理矢理私を引き離した。

「何してんだよ!」
「だってビジネスカップルだって言われるんだから本当にしちゃえばいいじゃん」
「ネットニュースなんてそれっぽく書いてるだけなんだから気にしなくていいだろ!」
「えー…」

璃央の下腹部に座っていると足の間にゴリッとした感触が伝わってくる。
こんな風になっているくせに、嫌そうな顔をして私をどかそうとする璃央の顔が面白くて私は調子に乗ってしまった。

「璃央の璃央はこんなになってるのにほんとにやめていいのかなぁー?」

にやにや笑いながら膨らんだ部分を撫でていると急に璃央の顔が暗くなった。
璃央の表情に思わず寒気がして、逃げようと腰を浮かした瞬間。
私の腰は璃央に両手で掴まれた。

「な、何…」
「男に触るってことは自分も触られる覚悟があるってことだよな」

あっという間に璃央を押し倒された私は璃央によって押し倒された形になる。
逃げようにも璃央に両手首を片手で押さえつけられて抵抗すら出来ない。

「璃央、ほ、ほら。こういうのは好きな人とするもんじゃ…」
「俺は好きだけど」
「えっ」

衝撃の事実に驚いて固まる私の頬に触れるだけのキスをする。

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