腐れ縁の男友達に大人の玩具が見つかって、使ってみたいとねだられて…。

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腐れ縁の男友達に大人の玩具が見つかって、使ってみたいとねだられて…。 (ページ 1)

――これ使ってるとこ、見たいんだけど。

目の前で、ショッキングピンクの玩具を振りながら意地悪い顔で笑う男友達を前に、私は顔を引き攣らせる。なんでアンタがそれを持ってるのよ!なんて言葉は、羞恥のせいか喉に引っかかって上手く出てこなかった。

「ぁ、なっ、なんでっ」
「なんでって、別に家探ししたわけじゃねーよ?そっからはみ出してたから気になったんだよ」

男友達の理人が指さした先は、枕で。あーそういえば、昨日使うか迷って置いておいたはいいけど使わずに寝ちゃったんだった…と自分の失態に天を仰いだ。

「なー、愛衣奈~。いーじゃん、興味あんだよ。こういうの使うの」

今、お互いにパートナーもいないんだし、いーじゃん?なんて軽薄に笑われて、私はギロリと理人を睨んだ。

「なんで、なんの得もないのに見せなきゃならないのよ。いやよ」
「んだよ、ケチ。じゃーいいよ」

お、意外とあっさり引き下がったか?と私はホッとした。だって私と理人はただの友達だ。そういう事になってこの居心地のよい気兼ねなさを手放したくなんかないし、セのつく友達になりたいわけでもなかった。だけど。

「ちょ、な、何!?」
「だったらその気にさせるまでだから」

はぁ?っという私の疑問符は、理人の唇の中に飲み込まれていく。顎を抑え込まれて、口の中に舌が入ってくる。ぬるりとした感触と、弱い上顎を丁寧になぞれて、力が抜けていく。

(ぅ、あ…そこ、弱いのにっ…)

ひさびさのキスにだんだんと私の頭は痺れていく。弱い所を擽られると、鼻から甘ったるい息が抜けた。

「はは、愛衣奈はキスが好きなんだな。可愛い顔しちゃって」
「…ッ、るさいっ。も、なんでこんな、ぁ、ちょ、ちょっと、待って」
「キスだけで、下着濡れてるけど…欲求不満だった?」

聞いたことのない、低く興奮した声でそんなことを言われて、ドキリと胸が音を経てる。付き合いとしては高校からで、大学、社会人となっても何となくその縁は途切れることは無かった。
幼馴染と呼ぶにはふさわしくなく、腐れ縁が丁度いいくらいの友人だったはずの理人の見たことのない顔に、私はどうしたらいいのか分からなくて、ただ視線を逸らした。

「無言は肯定ってことでOK?」
「っ…あんたこそ、私に急に盛るとか、そうなんじゃないの?」
「んー…」
「てか、私達友達じゃん、こんなことしたら…」
「戻んなくてよくね?友達」
「え?」

混乱する私を余所にまた理人の唇が私に重なっていく。舌で誘うように唇の内側を擽られると、自然と口を開いてしまう。なんでこんなことに…と思う反面、私は段々と理人のキスに溺れていった。

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