優しい彼氏が仕事に疲れた私をひたすら甘やかし。あまあまよしよしえっち。

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優しい彼氏が仕事に疲れた私をひたすら甘やかし。あまあまよしよしえっち。 (ページ 1)

今日も当たり前のように残業。ギリギリ残っていた終電に乗り、フラフラとした足取りで帰路につく。がらんとした電車内で、私は深いため息をついた。

「はぁ~…」

 繁忙期である今の時期だけだろうし、仕事も嫌いじゃない。もともと興味のあった分野だし、最近より重要な部分に関わらせてもらえるようになって嬉しい。けれど、こんなにも毎日帰りが遅くなるなんて。正直、ちょっぴりしんどい。

(って、ダメダメ!)

 暗い思考に陥りそうになって、ハッとしてそれ以上考えるのをやめる。いけない、要くんとお互いに頑張ろうって約束したのに。

 要くんとは、お付き合いを始めてそろそろ2年が経つ。要くんは在宅でお仕事をしてるらしく、毎日お家でパソコンとにらめっこしてるみたい。

 最近会えずじまいだったけれど、これを乗り越えたらふたりでゆっくり旅行にでもいこうと、ご褒美を決めてあるのだ。旅行のためにも今は頑張る時期。だけど、癒しがほしい。

(甘えてもいいかな…?)

 時間帯はもう深夜と呼べるくらい。けれど、私は自然と要くんの最寄り駅に降り立っていた。おそるおそる電話をかけてみる。

 電話に出てくれたら、お邪魔させてもらおう。出なかったらおとなしく家に帰って眠ろう。心の中であれこれ考えながらも、彼が出てくれるのを待つ。

 数コールほどして、いつもの優しい声がスマホの通話口から聞こえてきた。

「もしもし、茉奈ちゃん?」
「要くん…!」

 低めだけど柔らかい声をした要くんの声に、安心感で思わず泣きそうになる。そのせいでなにを伝えようとしていたのか忘れてしまっていると、要くんから話を続けてくれた。

「もしかして、俺の家の近くいる?いいよ、帰っておいで」
「え…いいの?」
「いいに決まってるよ。遅くまでお疲れ様」

 私へのねぎらいの言葉に、目頭が熱くなった。それに、私が用件を伝える前に、要くんから切り出してくれた。細やかな気遣いに胸がとくんと鳴る。

(今日は甘えちゃおう)

「ありがとう、要くん…!今からお家向かうね」
「うん、待ってるね」

 感謝をひとこと伝えてから、電話を切る。私は、はやる気持ちを抑えながら、軽い足取りで要くんのお家へと向かった。

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