嫉妬深いヤンデレ男子となぜか付き合うことになった私。彼の濃厚なセックスに虜になっちゃう! (ページ 3)
「乾杯しよっか」
「そうだね」
空気を変えるための乾杯をし、果歩は落ち着きを取り戻す。陸翔の時々融通が利かないような、何というか心配になるというような、放っておけないところにが果歩の何かをくすぐるのかもしれない。
でも、やっぱりドキッとしてしまうのは陸翔が果歩のタイプだから避けられそうにない。
「カラオケよく来る?」
「うーん、一人では来ない」
「デートとか?」
「彼女が行きたいと言ったら」
「へー。彼女優先なんだ。いいなー」
「いいの?」
「いや、なんていうか彼女は嬉しいでしょ。陸翔くんが合わせてくれるんだし」
「果歩さんだったら?」
「嬉しいよ。彼がな何でも言うこと聞いてくれたら!私、元カレたちはヤキモチも焼いてくれなかったしね」
「そうなの?俺、男友達とか無理」
「えっ、いいなぁ。そんな風に言ってもらいたかったよ」
「じゃあ、俺、果歩さんの彼になってもいい?」
果歩は聞き間違えたかと思った。だから思わず陸翔を見たのだが、その目は真剣だった。
「付き合ってほしいな、俺と」
「…いや、嬉しいけど色々大丈夫?年の差とか…」
「年下はダメ?」
陸翔が上目遣いで聞く。子犬みたいでとても視線をそらせない。こんな風に自分から積極的に言うタイプだったことにも驚きだ。
「ダメじゃない」
「じゃあオッケーだよね」
陸翔からの思いもよらない告白に、断る理由はない。一途な男の子に愛される毎日はきっと幸せに違いないと、そのときの果歩は思っていた。
そのまま何事もなかったようにカラオケを楽しんだ二人だが、帰り道はしっかりと手が繋がれていた。
嘘みたいな展開だけれど、陸翔はもう果歩の彼になったのだ。
「果歩さんのこと、ずっといいなと思ってたんだ」
「嬉しいけどびっくり」
「これから毎日一緒にいたいな」
「毎日は無理でしょ」
思わず笑った果歩に、すねた顔をして陸翔が言った。
「ずっと一緒がいい」
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