年上の彼との温泉旅行。どこでも簡単に発情する私は、彼の愛しい玩具なのだ (ページ 2)
平日の二時半。チェックインを済ませる。受付には老夫婦と外国人観光客が多く、若いカップルは純也と綾香の二人だけだった。
案内された五階の部屋は八畳の和室が二間あり、窓からは温泉街が一望できる。冬の空気がひんやりと気持ちいい。
荷物を置いて一息つき、綾香が無駄に部屋をうろつく。
「わー!映画の世界みたい」
「この景色、なんか描きたい気分になるよ」
純也がふと言った。
「描いたら?せっかくだし」
特に計画をたてているわけでもない。ただゆっくり過ごすということだから、純也が心地の良い時間の使い方をしてほしい。
いつも純也はカメラとスケッチブックを持ち歩いているし、写真を撮ったり絵を描くことは初めてではなかったので、綾香は驚くことはなかった。
「少しだけ描くよ」
「うん」
純也のスイッチはもう入っていた。窓から少し離れたところに純也が座り込んだ。綾香は邪魔にならないよう、同じ景色を同じ角度で眺める。同じ空間にいることが素直に嬉しい。
「ねぇ、せっかくだから綾香も描きたいな」
「私?いいけど、なんで?」
半分冗談のつもりで、綾香は笑いながら窓際に移動する。
「なんか旅館の女将みたいなポーズをとってみて」
「女将のポーズ?」
綾香はくすっと笑いながら、窓枠にそっと脚を崩した格好でもたれてみた。
「なんかいいね」
純也も微笑みながらスケッチを進める。
綾香は窓の外を何も考えずただぼうっと見ている。どんなふうに純也が景色の中に綾香を取り込むのかはわからないが、ゆったり進む二人の時間がとても贅沢な時間に思える。
「綾香、もう少し脚を開いて」
「脚?」
「そう、脚を崩す感じで…」
膝丈のスカートがふわっとめくれ上がる。何度も見られている体なのに、なぜか少し照れくさい。
スケッチをしているときは一切の感情がないと純也は言っているから、綾香がこうして恥ずかしがっていても気にもしていないのだろう。
ただ、こんな風にモデルになることは今までなかったので、デッサンで全裸でモデルをしている人たちはどんな気持ちなんだろうと綾香は考える。
純也の視線だけでもドキドキするのに、何人もの目が一気に集中して自分に注がれるのだ。しかも全裸で。
そんなことを考えていると、綾香は少しずつ体が火照り始めていることに気が付いた。
「ふうーっ」
大きく息を吐く。
「楽にしていいから」
純也が声をかける。
「ねぇ綾香、その洋服の下はいつものキャミ?」
「そうだけど、なんで?脱がないよ」
「ちょっと見せて、肩ひもの感じ」
「やだ、外から見えるでしょ」
「見えないよ。それにキャミ着てるわけだし裸じゃないんだから」
「でも…」
「嫌ならいいよ」
綾香の性格を知り尽くした純也が、さらっと言ってみせる。
「ほんとに私を描いてるの?」
「あぁ、見る?」
立ち上がって純也がスケッチブックを綾香に見せた。鉛筆で綾香の全身のラインが描かれている。
「わぁ、プロみたい」
そう言った綾香の顎をくいっと持ち上げて、純也がねっとりとキスをした。
「んんっ…」
唇以外、どこも触れ合っていないのに、綾香の鼓動が高まる。
「いやらしい顔してるぞ、ほら」
「あっ」
純也が綾香のセーターをめくりあげて脱がしてしまった。
「寒くないでしょ?もう興奮してそうだしね」
首筋にキスをして何事もなかったかのように元の位置に戻る純也。
「セーター返して…」
「寒い?」
「…大丈夫だけど」
純也にはばれているのだろう。ほんの数秒唇が触れただけなのに、綾香はムラムラして落ち着きがない。
丸出しになった腕が冷えないようゆっくり撫でていると、思わずその手を胸へとずらしたくなる衝動を抑える。
「いいよ、触っても」
「えっ?」
「我慢できるの?」
純也の声が低くなった。その声が綾香の羞恥心を煽る。
「俺に気にせず触って」
綾香は純也の顔を見つめることも、返事をすることも出来ない。
「ほら、早く」
あくまで視線はスケッチブックに落とし、事務的に言葉を放つ純也はこの状況を楽しんでいるのだ。そして純也が生み出す独特の空気が、綾香を狂わせる。
目を閉じた綾香の右手が、左胸の上に乗せられた。
ブラジャーの上からたぷたぷする乳房をゆっくりと揉む。
「ブラ、外して」
純也がすかさず指示を出す。綾香は純也を見ないまま、ブラを外した。今日のために新調した水色のブラジャーが畳の上に置かれた。
「もう乳首たたせてるじゃん」
キャミの上からでもはっきりとわかる突起物。そんなことは綾香にもわかっていた。自分の胸を見下ろすだけで恥ずかしい。どうしてこんなに簡単に感じているのかがわからない。
「綾香、触らなきゃ。ほら、脚も伸ばしていいから」
窓の外も気になる。でも、純也の言いなりになってしまう。こうなると綾香は自分がコントロールできなくなる。
右の乳首を摘んだ。
「あっ…」
思わず声が出た。
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