彼の指でなんてイかない、とつい意地を張ってしまって、しつこいくらいに愛撫される私 (ページ 2)
「あっ、ぁ、やだぁ…っ、わざと音立てて指動かしてるでしょ…っ」
「えー? 比奈が濡れすぎなだけだと思うけど」
「んっ、ん…! ちが、そんなことない…!」
理人が指を動かすたびくちゅくちゅとやたら大きく水音が響いた。私はシーツをぎゅっと握り締めて顔をそむける。
そんなことをしたって響く水音からも迫る快感からも逃れられないとわかっているけれど。
もう何分こうしているのだろう。
中がすっかり蕩けてしまっていることは自分が一番よくわかっていた。
「あっ、ああっ! や、ぁん、っ、あっぁ、んんっ!」
「すごい中とろとろ…指きゅうきゅう締めつけてくるし」
「やああっ! ちが、ちがうっ…ぁん、やだぁ…!」
「比奈、意地張ってないでさ、イキそうなんじゃないの?」
理人に言われたこと全部が当たっている。
でも、どうしても素直にうなずけない。
なんでこんなにいつも意固地になってしまうのだろう、と自分でも思う。
本音を言うと、私は恥ずかしいだけなのだと思う。小さいころからずっと一緒にいた理人に何もかもをさらけ出してしまうのが。
長い間理人に片想いをしていて、まさか幼馴染から恋人になれるなんて思っていなかったし。
恋人としての距離感を私はうまくつかめずにいる。
「やっ、あっ、あっ…! ん、んぅ…っ」
理人の長い指でくちゅくちゅと中を掻き回される。すっかり蕩けた中がきゅうきゅうと収縮しているのが自分でもわかった。
指が引き抜かれると物足りなさを感じてしまうし、奥のほうへ押し込まれると深く感じ入ってしまう。
理人に触られている、たったそれだけで本当はくらくらするほど快感を覚えてしまうのに。
理人の指でイかないなんて、なんでそんなつまらない意地を張ってしまったのだろう。
「あぁっ! だめぇ、っやぁ…! 奥、そんなにくちゅくちゅってしないでぇ…!」
「しないでって言われてもなあ」
「やあぁんっ! だめ、ゃ…っ、やだぁっ」
もうだめだ、イッてしまう――そう思ったところで、中に埋め込まれていた理人の指の動きがぴたりと止まった。
ぞくぞくと背筋を駆け上がる快感が一気に引いていく感覚に物足りなさを覚えてしまう。
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