まだ致したことのない彼との記念日デート。まさかの彼はロールキャベツ男子でした!? (ページ 2)
「おまたせ…!」
「結愛ちゃん、今日もかわいいね」
「もーいつもそうやってからかうんだから」
ほっぺをぷくっと膨らませて怒ってみるけれど、私はまんざらでもなかった。
「…そういう裕貴だって超かっこいいくせに」
ボソッと呟いた言葉は彼には聞こえていないようだった。
今日は待ちに待った記念日デート!
電車ですこし遠出をしようという彼の提案で、海の見える場所までやってきた。
「わー海だー!」
ふと見上げると雲一つない快晴で、そよ風がふく気持ちのいい天気だった。
「んー最高…ぐぅ~」
「結愛ちゃん、今お腹鳴った?」
「あっ、これは違くて」
は、恥ずかしい…!そうだ、メイクと洋服選びに時間かかりすぎて朝食食べてくるの忘れてたんだ。
「ふふ、ほんとかわいい」
そういって頭をポンポンと撫でられる。それはまるで子猫をあやしているような優しい表情であった。
ランチ、食べ歩き、観光地巡り、ディナーetc…裕貴と過ごす時間はとても楽しくて、気づくとあっという間に夜になっていた。
「今日はいっぱい歩いたね、お店とかいろいろ調べてくれててありがとう」
「ううん、そのくらい当たり前だよ、足痛くない?もうすぐ着くと思うけど辛かったら言ってね」
相変わらず優しいなぁ。
目的地に近づくにつれて、ソコが疼いてくるのが自分でもわかった。コンビニでお酒と食べ物を買って向かった先は。
ガチャ…。
「…これって、もしかしてスイートルーム?」
「うん…気に入ってくれたかな?」
「もちろんだよ、しかも私がいつか行ってみたいって言ってたところだ…うれしい、ありがとう!」
とっさに裕貴に抱きつく。すると…、いきなりベッドに押し倒されて、唇を奪われていた。
「…んっ、裕貴…!?はぁっ」
脳は痺れて、呼吸が浅くなる。
「あっ、ごめんつい…」
少し乱暴なキスから解放されたかと思いきや、慌てて私から離れる彼。
「ご、ごめん…あっ先にシャワー浴びてきていい?」
「う、うん」
一瞬の出来事で思考が追いついていなかったが、いつもの彼の雰囲気ではなかったような気がする。
一体どうしてしまったんだろう。
彼が入った後に、私もお風呂に入る。まだ彼の唇の感触が残っていて、頭がボーっとする。いつもより身体を入念に洗いながら、これからを想像して鼓動が高鳴る。
「なんでこんなに緊張してるんだろ私…」
そして、まだ湿っている肌にランジェリーを纏い、バスローブを羽織り彼の元へ行く。
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