俺が忘れさせてやる…!離婚して傷ついていた私を年下君が熱く優しく受け止める。
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俺が忘れさせてやる…!離婚して傷ついていた私を年下君が熱く優しく受け止める。 (ページ 1)
今日、離婚届を提出してきた。
離婚の原因は、旦那の不倫。
正直、あんな旦那とはとっとと別れたかったから、いいキッカケになった。
清々した気持ちで、結婚して以来出歩けなかった夜の街を歩いていたが、無性に寂しくなってきた。
大好きだから結婚した。
信じていたから結婚した。
なのにこんな仕打ち受けるなんて、本当に残念な女だと自分自身痛感する。
お酒を飲んで、あんな男のことなんて忘れたかったのに、自身に悪いところがあったのではないかと悶々してしまう。
自分はすごく傷ついているんだ、と改めて思った。
こんな気持ちのままでお酒を飲んだって、どんどんネガティブになってしまう。
今日はもう帰ろうと踵(きびす)を返した時、ドンと肩がぶつかった。
「ご、ごめんなさい!大丈夫ですか!?」
「うん、全然平気〜」
へらっと笑った目の前の男は、優しくシズクの肩に触れてきた。
「おねえさんこそ大丈夫?」
「はい、本当にすみませんでした」
「あ!待って!」
深々と頭を下げて立ち去ろうとすると、男はシズクの腕を掴んで制止してきた。
「どうしたの?」
シズクの顔を覗き込んで心配そうに眉を寄せた男に、今度はシズクが首を傾けた。
「何か?」
「泣きそうな顔、してるよ?」
シズクはドキリとしてしまった。
そんなにもあからさまに顔に出ていたのか、と心底反省する。
ただでさえ傷心状態なのに、それに気づいて声を掛けてくれたことがあまりにも嬉しくて、涙が自然と溢れてきた。
シズクの涙にピクリと反応した男は、そのままシズクの手を握り、歩き出す。
「ちょ、ちょっと?どこに…」
「行きましょう。俺でよければ、話聞きますよ?」
普段だったら、絶対知らない人についていったりしない。
しかし、今のシズクは自暴自棄になっていた。
もうどうでもいい。
この傷を癒してくれるのなら、なんだっていい。
シズクは握られた手を少しだけ握り返した。
*****
「―そしたらね、不倫相手が家に乗り込んできたの〜」
「マジで!?ドラマじゃん!」
「でしょ?私もびっくりよ。早く離婚しろとかヒステリックに叫んでて、もう笑っちゃった」
「確かにウケる〜」
コンビニで買った缶ビールを次々とカラにしながら、元旦那と不倫相手への暴言が止まらない。
それをしっかりと聞いてくれる彼、コウタロウは嫌な顔ひとつせずシズクの声に耳を傾けてくれる。
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