オネエ彼氏とお揃いのネイルをすぐに剥がしてしまう私に施されたえっちな戒め (ページ 3)
指を舐められているだけなのに…なんだかとってもいけない事をしている気分だった。
まるで指の先までも性感帯になってしまったようで、皮膚の薄い水かきの部分をかりっと噛み付かれて身体が跳ね上がる。
「…こら唯、動いちゃ駄目よ」
「だ、だって…」
そんな言い方ずるいと思った。
まるでわたしが悪いみたいな、そんな気分になってしまう。
「…恥ず、かしい」
もじもじと足を擦り合わせてしまう自分に気が付いて頬が熱くなった。
これは違う、そういう意味でしてたんじゃなくて…と自分に言い聞かせて。
「でも、これで忘れないでしょう?」
指に口を付けたまま、ちらりとこちらを覗く視線に胸が高鳴る。
わたしがそれに対して返事を出来ずにいると「はぁい、おしまい」とやけにあっさりと解放された。
「もう乾いたみたいよ」
「あ、う…うん」
あっさり過ぎて呆気に取られる。
濡れタオルでわたしの手を拭いてから片付けに掛かる彼を尻目に、わたしはもやもやとしていた。
拭いてもらった手は、まだ湿り気を帯びている。
それは彼の唾液ではなくタオルの水分なのに、いまだにざらざらとした舌の感触が離れない。
(…どうしよう)
心臓の音が自分のなかで響く。
恥ずかしい、けれどもっとして欲しい、でも言えない…そんな感情で頭の中は埋め尽くされていく。
「よいしょっと」
ふいに立ち上がった彼に、咄嗟に手を伸ばし服を掴んだ。
しまったと思い、振り向いた優から目を逸らして手をぱっと離す。
「なぁに?」
「…」
屈んで問いかけてくる彼になんと言ったらいいか分からず、頭がぐるぐると回る。
頬だけではなく身体全身が赤くなっているような気がした。
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