厳しくも愛情あるシェフに激しく貪られる調理台の上の子羊 (ページ 4)
「あの…お尻に硬いのが当たってるんですけど…」
「悪い…疲れてるせいだ…さっさと帰るぞ」
利人さんが気まずそうに体を離す。
コックコートの衣擦れの音が、胸の奥を締めつけた。
わたしは調理台にもう一度、突っ伏した。
「何してんだ」
背中に利人さんの声が降る。
「今度、ケツ、突き出したら、犯すって…」
恥ずかしさと戦いつつ、利人さんを振り返ったら、目と目が合った。
驚いていた目が、ゆっくりと意地悪な微笑みに変わる。
「俺に犯されたいのか?」
「そうじゃないですけど…利人さん、疲れてるの、かわいそうだから…」
「下っ端のキュイジニエールがシェフの心配とは、生意気じゃねぇか」
「ひゃ…っ…」
利人さんの手がわたしの両手を調理台に押さえつけたせいで、顔も調理台にくっついた。
ステンレスの冷たさを熱くなっていた頬が喜ぶ。
「生意気な子羊の、味見をしてやるよ」
ぺろりと利人さんが耳を舐めた。
それだけなのに、肌がぞわぞわと粟立った。
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