女性向け風俗を予約したわたし。やってきたのは、学生時代大好きだった人で……!?
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女性向け風俗を予約したわたし。やってきたのは、学生時代大好きだった人で……!? (ページ 1)
「最近ねえ、女性向け風俗にハマってるんだ」
「は?風俗?」
きっかけは、気心の知れた大学時代の友人の話だった。
彼女も私も現在彼氏も好きな人もおらず、たまにムラムラすることもあるけどネットとかで相手を探すのは何だかね、と以前話していたことがある。
その彼女が、風俗にハマっているだなんて。
「挿入はなしでね。やっぱ男の子によって技術もルックスも当たり外れはあるんだけどさ、でもお金払ってると思うと気兼ねなく感じられていいんだよね。向こうだってこういう女には慣れてるだろうし」
「そっかー……」
いい子が揃っていてオススメだという店を教えてもらい、その日は彼女と別れた。
*****
残業続きで、性欲よりも睡眠欲を満たしたいという気持ちが大きく、その店のことはすっかり忘れていた。
思い出したのは、ようやく仕事が一段落つき、久しぶりに定時で帰ることができたある日のことだった。
行きつけのバーで飲んだ帰り道、何だか人肌が恋しくて仕方がなかった。
隣の席に座っていた人が、最近彼氏ができたばかりだったらしく、終始のろけを聞かされていたせいかもしれない。
そしてふと思い出したのが、友人から教えてもらった女性向け風俗のことだった。
ほろ酔いで気が大きくなっている私は、その風俗店のサイトにアクセスした。
今日出勤しているキャストの男の子を確認する。
こんがり日焼けしている金髪の細マッチョ、文学青年っぽい見た目の大学生、アイドルのような可愛らしい男の子。
顔写真を載せている人だけではなく、後ろ姿だったり写真にボカシ加工をしている人もいたけれど、男の子の系統は異なっていて選び放題だった。
その中で目に留まったのは、口元にだけボカシを入れている黒髪のスーツ姿の男性だった。
なんだか高校生の頃に好きだった男の子と雰囲気が似ていたのだ。
店に電話し、そのキャストが空いているか確認する。
すぐに案内できると言われたので、その黒髪の彼の予約をお願いし、手頃なホテルに入って彼の到着を待った。
先にシャワーを浴びた方がいいの?
それとも、一緒にお風呂に入るものなの?
どうしたらいいのか迷っているうちに、ドアをノックされた。
そっと扉を開ける。
そこに立っていたのはーー。
「洸太くん……?」
「晶ちゃん、だよね……?」
好きだった男の子に似た男性ではなく、ほかでもない好きだった男の子その人だった。
「……どうする?やめとく?それとも、他のキャストと替わってもらう?」
洸太くんは背が高い。
頭の上から、久しぶりに聞く優しい声が降ってくる。
「ううん……。洸太くんが、いい」
洸太くんは私の手を引いて、部屋の中に入った。
ただの同級生にはきっとこんな風に触れたりしない。
今から私は、同級生じゃなくてお客さんとして、洸太くんに触れられるのだ。
ベッドに並んで座ると、洸太くんはスーツの上着を脱ぎながら、電話で聞いていたことよりも詳しくお店のシステムの説明を始めた。
まずはしてほしいことのカウンセリングをするのだという。
「……お店での名前で呼んだ方がいい?」
「本名でいいよ。普通に洸太って呼んでくれた方が嬉しい。それでカウンセリングに入るんだけど、晶ちゃん、なにか俺にしてほしいことってある?」
「えっ」
「キスをたくさんしてほしいとか、舐められたいとか、逆にしてほしくないこととか……あ、縛ったりとか、軽いSMみたいなこともできるし」
直接的な表現に鼓動が速くなる。
洸太くんに縛られることを想像すると、それもいいなと思ったけれど、でも……。
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