真っ暗な部屋に雷鳴が響いて思わず義父にしがみついたら…嵐の夜

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真っ暗な部屋に雷鳴が響いて思わず義父にしがみついたら…嵐の夜 (ページ 1)

バチン、と大きな音がして部屋が真っ暗になった。

「ヤダ、もう…。」

運の悪い事に夫は今日は出張で帰らないはずだ。

「困ったな…ブレーカーどこだろ…。」

その時だった。

ガラガラ、ドーン!

「きゃっ、雷!」

驚いた私は大声を上げた。

すると、

「裕子さん、どうした。」

二世帯住宅の下の階に住む義父が現れた。

「すいません、大騒ぎして…きゃあ…。」

大雨の中、再び響いた雷鳴に、私は思わず義父にしがみついた。

「あっ…すいません。」

「いいんだよ。落ち着くまでこうしてたら。」

義父は動じる様子もなく優しく、抱き締めた。

大学の教授をしている義父は穏やかで知的で、わたしは前から大好きだった。

その義父に本当の娘のように抱きしめられて、わたしはすっかり安心した気持ちになっていた。

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