憧れの教授と乗っていたエレベーターが突然停止?!非日常の中で燃え上がるふたり! (ページ 3)
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エレベーターの中は相変わらずしんとしており、うんでもすんでもない。
あれから何時間経っているのだろう。
桃子は横で静かな寝息を立てている天野を見た。
エレベーターの中は冷えているが、くっついていれば凍えることはない。
「助けってくるのかな…」
桃子はひとりごちた。
そしてこれは夢かもしれないな、と思った。
「夢なら覚めるのかな」
そうであれば、もう少しこうしているのもいい。
まるでふたりだけで、世界の果てにいるように。
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