行きつけの美容室のお兄さんとのセックスが気持ち良すぎて獣のように吠える私 (ページ 4)
「ごめん、待った?」
コウジの声に、吉乃は広げていた文庫本から顔を上げた。
「ううん。私もさっき来たばっかり」
「良かった。じゃあ行こうか」
吉乃はベンチから立ち上がって、コウジと手をつないだ。
あれから吉乃は少しして、付き合っていた彼氏と別れた。
いろいろあったのだが、結局は「問題があるのはそんなこと吉乃ちゃんに言う彼氏の方」だったのだ。
彼氏と別れたことをコウジに報告すると、吉乃はコウジから告白された。
実はずっと好きだったのだと言う。
吉乃は一も二もなくオーケーした。
「髪の毛、また伸びてきたね」
コウジが並んで歩きながら吉乃のことを見る。
「うん。また近い内に切ってもらいに行く」
「いつでもおいでよ。プライベートでもいいし」
コウジが言って吉乃の手をいたずらっぽく握りしめた。
吉乃はそんなコウジを見てくすぐったそうに微笑んだ。
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