お兄ちゃん、いっぱいシよ?~親の再婚でできた義兄は幼馴染のお兄ちゃんでした~ (ページ 2)
「おかえり、一樹くん」
「お、帰ってたのか。先に風呂もらうなー」
バイトから帰ってきた一樹くんは荷物をソファに置くとそのまま風呂場へと向かっていった。
わたしはご飯をあたためなおす作業を一旦止めると、こっそりと一樹くんの後を追う。
スリッパを脱いで、足音を立てないように気をつけて廊下を歩いた。
風呂場に近づくと、一樹くんはもうすでにシャワーを浴びているみたいだった。
気づかれないように死角になるところで服を脱ぐと、洗濯カゴに放り込んだ。
下着も全て脱いでしまい、タオルはつけないままでそっと扉を開いて中に入った。
「お兄ちゃん」
「は!? え!? お、ま…なんで…!?」
「お兄ちゃん…一樹くんのことが、大好きなの。一樹くん、わたしと…エッチして…?」
わたしの言葉に、一樹くんはすごく戸惑っていたけど、ふう、と大きく息を吐いたあと、シャワーを止めてからわたしに近づき、抱きしめた。
「…煽るなって、マジで。ずっと我慢してたのに」
「え?」
「オレだって、ずっとお前が好きで…抱きたいと思ってた。夜だって、…夏実のことをオカズに抜いてたの、知らないだろ」
「し、知らない…」
それはわたしも、と小さく告れば、お兄ちゃんはごくりと唾を飲み込んで、体を離すとわたしをじっと見つめてきた。
「…いいのか?」
「…うん」
お兄ちゃんが言いたいことはわかってる。
一線を超えてもいいのか?って聞いてるんだ。
これを超えたら、お父さんにもおばさんにも秘密の関係が始まることになる。
それでもいいのか、っていう問いかけだ。
そんなの、いいに決まってる。
小さい頃からずっと好きで、恋焦がれてきた人。
その人と結ばれる。
わたしの小さい頃からの夢だった。
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