友達の弟に求愛されました!敏感に反応してしまう箇所を次々と探りあてられる私

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友達の弟に求愛されました!敏感に反応してしまう箇所を次々と探りあてられる私 (ページ 1)

「…というわけでね。私、やっとできた恋人にフラれちゃったんだ…」

親友の実家のリビングに私の涙声が響く。

本来、親友は配偶者と二人、新居で暮らしてる。…のだけど、彼女は夫が出張している関係で実家に帰ってきていた。

長年の親友とはいえ、私が彼女の実家に遊びに来たのは、数年ぶり。

現在この家で暮らしているのは彼女の両親、そして、ふたつ年下の弟、悠君。

悠君は人懐っこい男の子で私とも仲がよかった。

…まあ、さっき親友から「今日はみんな出かけちゃってる。この家にいるのは、あたし達だけ」と聞かされたばかりだから、今日悠君と会う機会はないだろうけど…。

(だからこそ、私が失恋した理由を親友にならと打ちあけることができたんだよね)

私、梓が彼氏にフラれた原因。

それは、私が彼とのエッチで、イったことがなかったから。

彼氏からハッキリと言われたセリフは、私の心をグッサリと傷つけた。

『今までつきあった相手の中で、イったことがないのはお前だけだ。イク演技さえしない相手とつきあい続けてもつまらない。別れてくれ』

今思えば、女の子の気持ちをわかろうとしない、顔がいいだけの男だった。

もうすっかり恋心は冷めてしまったけど、傷ついた心が私にポロポロと涙を流させる。

かれこれ十年以上、私の親友をやっている彼女は、私の肩をやさしくなでながら、

「そんな男のことは忘れて、今日はとことん飲もうよ!梓が素敵な女の子だってことはあたしが保証するよ」

と言い、グラスにお酒を注いでくれた。

友情に感謝しつつ、彼女が用意してくれたお酒を飲みほす。

…あれ、なんだか、ウトウトしてきた。

今、腰を掛けているソファがベッドみたいにフカフカなのも、眠気に拍車をかけている気が…。まぶたが自然に落ちてくる…。

「梓さん、梓さん!」

気がつくと、『誰か』に名前を連呼されていた。

親友の声とは、あきらかに別人。成人男性らしき低い声。

「ん、誰…?」

目をこすりながら声がした方向…、真正面を見てみると、目の前に一人の青年がいた。

私は親友の実家でお酒を飲んでいたはず。

なのに、今このリビングに彼女の姿は見あたらない。

突如現れた、この人は?

前にどこかで会ったことがある気もするんだけど…。

まじまじと男性をみつめていると、彼はさわやかに話しかけてきた。

「久しぶりだね、梓さん。姉は急遽、新居に戻ることになって…。それで梓さんを俺の車で送るように頼まれたんだ」

はいっ?

私の親友は新居に戻る用ができて、でも私はお酒に酔って眠りこけていて…。

それで彼女は自分の弟(今たしかに『姉』って言ったよね)に、私を送り届けるように頼んだってこと?

『弟』ということは…。

「えっと…、もしかして悠君、かな」

「はい!」

うれしそうな声で答える悠君。彼の話によれば…。

私の親友が新居に急に戻ることになったのは、出張中の結婚相手が急遽自宅に寄れることになったから、だそうだ。

熱愛中の新婚夫婦である二人は本当なら一分一秒だって離れたくないと思っているはず。

なのに、目の前に眠ったままの私がいたら…対処に困るよね。

「それで、悠君は急遽この家に戻って私を送るように頼まれちゃったの?」

「そうじゃないんだ。たしかに両親は今日一日留守だけど…。俺はずっとこの家にいたよ。俺も外出しているって、姉さんが勘違いしてただけ」

へっ!

勘違いしてただけ。ずっとこの家にいた。

(そ、それって…)

悠君の言葉に一瞬で酔いが醒めた。サーッと血の気が引く。

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