彼と見知らぬ女性が仲良さそうにしてるから…操作される嫉妬心 (ページ 5)
「や…」
それでもいやいやと形ばかりの抵抗を続けていると、ふいに彼の携帯が鳴り出す。
愛撫の手を止め画面を見るやいなや、彼はわたしから身体を離した。
「…響?」
「…さっきの子が、響もおいでって」
「…」
乱れたシーツを握り締める。
行くのかと尋ねればこくりと頷かれた。
「だって日和嫌がってるし」
そう話しながら彼は乱れた着衣を整える。
そして、じゃあ…とベッドから立ち上がろうとした背中に慌てて抱き着いた。
「…どうかした?」
「い…いやじゃない、から」
蚊の鳴くような声でもそもそと告げる。
「ん?」
聞き返されてさらに恥ずかしくなって涙が滲んできたが、何がなんでも引き留めたかった。
どうしても一緒にいて欲しかった。
「いやじゃないから…一緒にいてよ…」
恥ずかしいのやら悲しいのやら、感情が複雑に絡み合って涙が溢れる。
こんなの重たいかな、響嫌がるかなと自己嫌悪でもやもやした。
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