「鍵は掛けていませんよ」優秀な年上秘書と社長室でイケナイ午後の休憩

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「鍵は掛けていませんよ」優秀な年上秘書と社長室でイケナイ午後の休憩 (ページ 1)

コンコン、とノックの音。

「失礼します」

返事を待たずに入ってきたのは、スーツを着たすらりと背の高い男性。

「コーヒーをお持ちしました」

爽やかな笑みを浮かべて、私の机にソーサーとカップを置く。

それから、クッキーが数枚乗せられたお皿。

「先ほどXX社の方から戴いたものです。午後の休憩に、よろしければ」

「ありがとう。ちょうど一段落ついたところ」

お礼を言うと、彼はまたニコリと笑った。

こうして時間ぴったりにコーヒーと軽いお菓子を持ってくるのは、社長秘書の仕事のひとつ。

彼は優秀で、数年前に事業を立ち上げたときから私の補佐をしてくれている。

まだ二十代の私が会社を順調に経営できているのはひとえに彼のお陰。

私より二つか三つ年上なだけなのに、社長の私よりも仕事はできると思う。

「社長、来週の予定ですが」

彼が取りまとめて組んでくれたスケジュールを、コーヒーを飲みながら耳に入れる。

いつも通り、香りも濃さも温度も砂糖の量も完璧。

毎日、朝と昼と夕方に淹れてくれてるんだから当たり前かな。

あぁでも本当に美味しい。

お店で飲むコーヒーが物足りなくなるくらい、彼のコーヒーは私の好みにぴったり。

「──それから金曜の営業会議では、」

「あー美味しい…」

「……聞いてます?」

話の途中で思わず声に出してしまった。

彼が呆れたような目で見るので、ちょっと肩を竦めてみせる。

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