バーの店長と閉店後の店内で…言葉責めされて快感に目覚めていく
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バーの店長と閉店後の店内で…言葉責めされて快感に目覚めていく (ページ 1)
「同じの、ください!」
空になったグラスを差し出しながら、桃子はカクテルのお代わりを頼んだ。
真っすぐ家に帰る気にもならず、ふと立ち寄った半地下のバー。
数人いたお客さんはすでにおらず、カウンターに座っているのは桃子ひとりだけだ。
「…もうやめておいた方がいいんじゃないですか?」
バーカウンターの向こう側に立つこの店の店長が、冷静な声で言った。
桃子が入ってきたときにいた常連客っぽい男性が、「直樹さん」と呼んでいたので、桃子も自然にそう呼んでいた。
「ら、大丈夫ですっ!」
「だいじょうぶ」がほとんど「らいじょうぶ」になってしまっている。
「じゃあ、薄めに作りますね」
直樹はそういうと、シェーカーに材料を注いで振り始めた。
ぼんやりとその動きを眺める。
年の頃は30代半ばから後半くらいだろうか。
細身の長身に落ち着いた物腰と低めの声が、薄暗いバーの雰囲気によく合っている。
「直樹しゃん、きっと、モテモテなんだろうなぁ…」
心の中のつぶやきが、なぜか口から洩れてしまっていた。
「え?オレのことですか?」
「あ、いえ、はい…」
肯定だか否定だかわからない答え方をすると、直樹はふっと口元を緩めた。
「桃子さんこそ、モテそうですよ?」
「わ、私?全っ然!だ、だって、さっき、彼にふられたばかりだし…」
口にしたらショックがよみがえってきて、ぽろぽろと涙が出てきてしまった。
「そうだったんですね…。こんなかわいい人をふるなんて、見る目のない男だ」
「ひっく…。わ、私、ふ、不感症なんですっ…!」
「え…?!」
唐突な告白に、直樹の目が丸くなる。
*****
そう、桃子は今夜、半年弱付き合った彼に「お前、不感症だからつまらないんだよ」と言われてふられたばかりなのだ。
桃子にとって彼は初めての相手だった。
彼は最初の頃こそ処女の桃子に気を遣って優しくしてくれたけれど、何度しても痛がったからか、その内、前戯もほどほどにただ無理やり挿入するだけになっていった。
それでも彼がしたいと言えば、痛いのを我慢して欲求に応えたのに…。
気が付けば、しゃくりあげながら直樹にすべてをぶちまけていた。
「こ、こんなつまらない女なんか、き、きっと、もう誰とも付き合えないんです…」
そういってカウンターに突っ伏して泣く桃子を、直樹は黙って見下ろしていた。
きっと、呆れているんだ…。
少し落ち着いてくると、途端に恥ずかしさがこみあげてくる。
これ以上迷惑をかけない内に帰ろうと桃子が顔を上げると、すぐ目の前に直樹の顔があった。
「本当に不感症か、試してみますか…?」
その目にじっと見つめられ、桃子は思わずこくんと首を縦に振ってしまった。
*****
直樹はカウンター越しに手を伸ばして桃子の頭を優しく撫でたかと思うと、そっと耳に触れてきた。
「…ん!」
思わず桃子の身体がビクッと跳ねる。
「全然、不感症じゃないでしょ」
いきなりため口になった直樹は笑いを含んだ声でつぶやくと、そのまま耳に触れながらもう片方の手で桃子の頭を自分の方へ引き寄せ、唇を重ねてきた。
強引に唇がこじ開けられ、舌が口内をうねうねと動き回る。
なに、これ…。こんなキス、知らない…!
ようやく唇が解放されると、桃子はへなへなとスツールに腰を落としてしまった。
「続き、する?」
囁くように尋ねられ、一瞬迷った後、桃子は小さくうなずいた。
*****
カウンターから出てきた直樹は、入り口近くの明かりを消して外へ続く扉にロックをかけ、ゆっくりとこちらに近づいてくる。
「きゃっ!」
いきなり抱き上げられてカウンターに座らされ、桃子は驚きの声を上げてしまう。
直樹はそんな桃子を見つめながら、ゆっくりとブラウスのボタンをはずし始めた。
肌が空気に触れるだけで、ゾクゾクした感覚が沸き上がる。
直樹はブラウスとキャミソール、ブラまでも一緒に引き下げ、桃子の胸をむき出しにした。
「あ、やっ…!」
恥ずかしさに手で隠そうとしても、腕にブラウスが絡まっていて動かせない。
「キレイだから、隠さないで…」
直樹は身体を丸めようとする桃子の耳元でささやくと、両手の指先で胸の周囲を触れるか触れないかの絶妙な力加減で撫で始めた。
元カレは、いつも胸をわしづかみにしてグイグイと揉むだけだったので、こんな優しい愛撫は体験したことがない。
敏感な部分には触れられていないのに、なぜか胸の先端がピンと立ち上がって、早く触ってと主張しているようだ。
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