出発するためエンジンをかけようとした時、大翔に腕を引き寄せられ耳元で囁かれる。
「会えて嬉しいよ、亜衣」
思わず顔が火照るのがわかる。
「わ、わたしも…だよ」
そのまま顔を上へ向かされキスされた。
最初は軽く、そしてだんだんと長く……。とろけるようなキスになる。
「大翔っ…だめ、見られちゃうよ…っ」
ここは車。
もう辺りは暗くても全く見えないわけではない。
「だめ?」
「……だめ、じゃないけど……」
「けど?」
「帰ってからにしよ?」
いたずらっぽく大翔が笑う。
「亜衣の家ならいいの?」
「……う、ん」
だってずっと待ってたんだもん。
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