落ち込んだ私を慰めてくれる彼との甘いセックス
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落ち込んだ私を慰めてくれる彼との甘いセックス (ページ 1)
夕食をとり終えた私は、だらしなくごろんとソファーに寝転がった。
お腹は満たされ、あとは翌日に備えて眠るだけだというのに、気分は暗い。
「どうすればいいのよ、もう」
私が大きなため息をつくと、不意にほろ苦い香りが漂ってくる。
「雛乃さん、どうかしたの。帰ってからずっと不機嫌そうだよ。コーヒーでも飲んで落ち着いたら?」
彼、和也に声をかけられて、私はゆっくりと体を起こした。
すると真っ白い湯気が立ち上るマグカップを手渡され、さらにコーヒーの香りが強まる。
お礼を言い、一口含んだ。
口内に広がる苦みと、微かなコーヒーミルクの甘味に体が温まるようだったが、心には変化がない。
「コーヒーだけじゃ落ち着けないなら、キス、してあげよっか?」
突然かけられた言葉に、私はマグカップをローテーブルの上に置き、ゆっくりと返答をした。
「気分が乗らないから、やめて。腹が立って仕方がないんだから。……なんで私が叱られないといけないのよ」
「キスは一旦置いといて――俺でよかったら、詳しく聞くよ?」
優しく微笑んだ和也の言葉に頷いて、私はゆっくりと口を開いた。
元はといえば先輩のお気に入りの女性社員が引き起こした不手際が原因だったにも関わらず、5年前に研修として指導していた私が悪いと厳しく責められたこと。
発端となった社員張本人には「次からは気を付けたらいいよ~」などと、優しく念を押していた程度だったと、全部話してしまった。
「雛乃さんは何も悪くない。いつかきっとその後輩は報いを受けるだろうし、上司もそうだ。雛乃さんが気にしすぎることはないよ」
優しく慰めてくれる和也に、私は再度お礼を重ねた。
年下の彼氏だが、時折頼りになる、私が欲しい言葉をくれる。
基本的には子供のように無邪気に笑う和也の頼りがいのある様子に、つい胸が高鳴った。
「ありがとう、和也。和也に話したらちょっとだけスッキリしたよ」
「それじゃあ、もっと気分転換ができるようにキス、しようよ」
「今日はそういうことは我慢して。明日を乗り切ったらしたい」
「いやだよ、今日したいんだ。雛乃さんがきちんと吹っ切れて、明日を迎えられるように、ね。ダメ?」
小首を傾げて微笑んだ和也は、私の返答を待つことなく唇を寄せてきた。
「んっ…ふ、ん……っっ――んっ、ぁ…」
抵抗をする間もなく唇を塞がれた私は、つい吐息を漏らしてしまう。
今回のトラブルを解決したご褒美として、和也とセックスをしたかった。
けれど、一度唇を奪われてしまうと、全身で求めてしまう。
「少しだけでも、そういう気分になってきた?」
唇を離し、悪戯気に微笑んだ和也は目の前で甘く囁いた。
からかうような言い方にムッとしてしまうが、キスだけで湿りを帯びたアソコは疼いて仕方がない。
一週間ぶりの和也の熱に浮かされてしまう。
「何言ってんのよ。そんなわけないじゃない」
しかし、和也に流されるのも釈然とせず、突っぱねてしまうばかりだ。
「うそつき」
相変わらず笑みを浮かべ続ける和也は意地悪くそう呟いた。
まるで私の心を読んでいるかのように。
けれど、そう簡単に素直になれるほど、私は一度発した言葉を撤回するつもりもない。
例えそれが、和也を付け上がらせることになろうとも。
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