気が狂いそうな程焦らされ、冷ややかな目で見下ろされる拷問のようなセックスの真意は― (ページ 5)
初めての感覚に動揺して、目を見開く私を、巧くんが薄く笑った。
「わかった?恥ずかしがるふりして、由里はすっごく欲しがりなんだってこと」
「あっ、やぁ!」
いきなり激しい突き上げが始まった。
それまでの疼きと、さっきのわけのわからない快感とで、張りつめていた私の身体は、一気に高みに行かされる。
なのに。
「あ、あっ…」
また、直前で巧くんは、ぴたりと動きを止めてしまった。
中が、続きを求めて浅ましくひくついているのがわかる。
両手は頭の横に拘束されたままで、大好きな人にさわることも許されない。
悲しくて、泣いた。
「なんで…?」
巧くんが、ふいに身を屈めて、私の頬にキスをする。
「由里が悪いんだよ」
そう言うと、また拷問のような快楽を与えるべく、ゆっくりした抜き差しを始めた。
この日の終わりを、私は覚えていない。
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