昨夜の記憶が曖昧な中目を覚ますと監禁されていて…拒絶できないぬくもり (ページ 4)
「……夢じゃなかった」
えぇ、私もあなたも残念なことに、夢じゃないんですよお兄さん!
てか、もしや後悔している様子?
彼はしばらく抱きしめたまま、私の髪を撫で、指で梳く。
つむじのあたりに顔を埋められた感触から、多分匂いをかがれているみたい。
うっ……私確実にお風呂に入っていないのに……。
頭を撫で、髪をなで、耳をくすぐったり瞼にキスをされたり……私はされるがまま、うっとりしていたんだけれど
――いや、それじゃ駄目じゃん。
と、自分にツッコミをいれて意識を覚醒させた。
だって
朝の、その、男性の生理現象により
彼のものが凶悪に固く、そそり立っていることに気が付いちゃったんだもん!
*
「ん、……ふぅ……」
寝相のふりをして、私はごろんと体制を横にする。
――こ、このまま言いようにされるもんですか!
仰向けの体制から、胎児のように身体を少し丸めた。
これなら私の顔も見えにくいはず。
私を押し倒すような体制で私を見下していた彼は、ため息をつくと自分もごろんと寝転ぶ。
そのまま私の背中をそっと抱いた。
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