「彼氏、どんな顔するかな」誰をも虜にする後輩が抱える嫉妬心の暴走 (ページ 2)
「そんなことないわよ、旬。
こんなところで呼びかけないで」
足早に廊下を歩いて外に出ながら、小さな声でそう言った。
一気に旬の表情が曇る。
「――ふぅん。じゃ、どんなところならいいの?
電話にも出てくれないし、待ち伏せしても巻かれちゃうし。
ここがだめなら、デートの最中に乗り込んじゃおうかな。
そして、この前、こっそり撮った先輩のエロい写真でも見せちゃおうかなー。
彼氏、どんな顔するかな。まだ自分のペニスも舐めたことがないのに、他の男のモノを喉の奥まで加えている先輩の写真なんかみちゃったら……」
口調こそいつものままだが、言っている内容は空恐ろしい。
五月のうららかな太陽の日差しの元、私の心は一気に凍りついた。
「――何言ってるの? そんなこと、してないよね?」
私はぎくりと顔をこわばらせる。
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