出会った瞬間に惹かれてしまった義弟と両想いだった。情熱的な愛撫に濡れてしまって…

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出会った瞬間に惹かれてしまった義弟と両想いだった。情熱的な愛撫に濡れてしまって… (ページ 1)

突然、彼はやってきた。

裕香の夫の弟である健吾が。

「どうしたんですか?突然、連絡もなく」

「びっくりさせてごめんね。聞いてほしいことがあるんだ。中に入っていいかな」

「でも、夫は単身赴任中で今はいないんですけど」

裕香の夫は半年前から単身赴任のため、自宅には裕香だけがいるという状態だった。

さびしい気持ちもあるけれど、一人暮らしをしているような感覚を楽しんでいた。

「それは知ってる。今日は裕香さんに大事な話があってきたんだ」

真面目な表情で、真剣に大事な話と言われてしまったら入れないわけにはいかない。

けれど本心では、健吾とは接したくなかった。

来てくれたのが義理の両親だったらよかったのに。

裕香は既婚者なのに、彼に惹かれているのだ。

夫と結婚すると決めて、義理の両親に挨拶に行ったときに健吾と出会い、持ってはいけない恋心を抱いてしまった。

健吾さんは自分なんて義理の姉としか思っていない。

自分はあの人と結婚すると決めたのだ。

想いを無視して、裕香は夫と結婚した。

けれどこうやって対面してしまうと、背を向けていた気持ちがわき上がってくる。

平静を装って裕香は、健吾をリビングに案内した。

「何か飲みますか?コーヒーならあるんですけど」

おもてなしできるものがなかった。

普段から客は来ないし、義理の両親も、自分の両親も、会いに行くのは裕香の方だ。

だから客が来たときの茶菓子なども用意していないのである。

「自分のは自分で入れるよ。連絡もしないで突然来ちゃったんだし」

そう言って健吾は封筒をテーブルの上に置いた。

キッチンに行って、お互いの飲み物を用意する。

これだけでも裕香の胸は高鳴ってしまう。

夫は全部、裕香にやらせるからだろうか。

リビングに戻ってソファに隣同士で座る。

隣同士と言っても、一人分の距離はあるけれど、それでも裕香は意識してしまっていた。

そんな裕香に、健吾が口を開いた。

「最近、兄さんとはどう?」

「昨日の夜も電話で話をしました。元気そうでしたよ」

咄嗟(とっさ)に嘘をついてしまった。

電話をしたのは本当だけれど、いつも通り出てくれなかったのだ。

「会ってはいるのか?」

「いえ。遠いですし、仕事で来てるから来なくていいって言われてて。ちゃんと食べてるのか心配なんですけど」

心配してくれているのだろうか。

気遣いは嬉しいけれど、優しくされればされるほど、奥にしまい込んだ思いが込み上げてきてしまう。

「今日は、兄さんのことで話をしに来たんだ」

そう言って一口コーヒーを飲んだ健吾は、テーブルの上に置いていた封筒を手に取った。

そこから三枚、写真を出した。

一枚目は女性と腕を組んで歩いている写真。

二枚目は女性とキスをしている写真。

三枚目は女性とラブホテルに入っていく写真。

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