お互いの呼吸は荒く、少し汗ばんでいる。
「はぁ…はぁ…隼人……」
「はぁ……ん…?」
「好き」と言いかけたが、やめた。
言ってしまうとこの関係が崩れ去ってしまう気がしたから。
もう、彼女になりたいなんて思わない。
思わないから、またこうやって私と身体を重ねて欲しい…
「…はぁっ、気持ちよかったよ…」
「…そっか……」
気づけば隼人は隣で眠ってしまっている。
セックスが終わるとちょっと冷たくなるけど、腕枕はしてくれる。
「やっぱり…隼人が好きだよ……」
寝顔を見つめながら、1人で消え入りそうな声でそう呟いた。
でもこれは叶わぬ恋。
そう言い聞かせて、隼人の胸に顔を埋めて私も眠りにつくのだった。
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