他に女がいたとしても私は…雨の日にしか会えない男 (ページ 12)
絵莉の隣に横たわると
「気持ち良かった?」と絵莉の頭を撫でながら問い掛けた。
「うん。すごく。ありがとぉ」
煌太は優しくニコッと笑った。
そして額にキス、口にキスを何度も繰り返した。
最後には絵莉をギュッと抱き締めた。
煌太の鼓動が聞こえた。
その音は絵莉の鼓動とリンクした。
このまま心もリンク出来たらどれだけ幸せな事だろう…
切ない気持ちを胸にしまいこんだ。
あれから1年。
二人の関係は…
あの頃のままだ。
幸せかと聞かれたらわからない。
けど、離れられない。
煌太以上の人を見付ける事が出来るのだろうか。
冷たい雨が降りしきる中
今日も去っていく煌太を見えなくなるまで見送った。
雨の日にしか会うことの出来ない人。
次の雨が待ち遠しい絵莉だった。
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