10年の片想いが実る夜〜巨根な上に絶倫だなんて聞いてない!〜

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10年の片想いが実る夜〜巨根な上に絶倫だなんて聞いてない!〜 (ページ 1)

今日は大学からの仲良しグループで旅行に来ている。
24歳、社会人になっても仲良くできて嬉しい。

女は私含め5人。男は4人。
誘った人数はもっといたんだけど、やっぱり働き出すと皆の休みが綺麗に合うなんてことは滅多にない。

大学の時は、友達が友達を誘って20人以上も集まることもザラだった。

「初華、最近仕事はどうなの?てか!ね、かっこいい人いた!?」
「え?う、うーん…」
「あー、この子見てないよそんなとこ、仕事一直線で男に食事誘われても断ってしかないもん」

んもー!と言いながら友達は他の子にも同じ質問をしている。
出会いか…気にしてなかった。
私は同じ大学だった璃空を忘れられずにいたから。

璃空は高校から一緒だった。
璃空は高校でも大学でもモテていたし、きっと社会人になった今なんて相当モテてるだろうし、もしかしたら彼女もいるかもしれないな…

璃空を好きになったのは高1の夏。

入学当初からその顔立ちから既に目立っていて、私もカッコイイなとは思っていた。
けど、委員会で一緒になって初めて関わってから、すぐに異性として意識するようになったのだった。

モテるけど偉ぶってなくて、高校の間も、大学の時でさえ彼女もいなかったみたいで本当に不思議。
あまり自分の事を話さない璃空だけど、楽しく話せてちゃんと人としてのあたたかさもあるところが大好きだった。

まあ、自分に自信のない私は告白なんてできなかったし、そのくせ諦めきれず10年近くも片想いなのだけど…
社会人になって1人だけお付き合いした人はいたけど、やっぱり璃空を忘れられなくてお別れした。

食事を済ませ温泉にも入って、男の子たちはお土産屋さんを見ていて、私たちはそこから少し離れたところで飲み物を飲んで涼んでいる。

「んで?初華はまだ璃空の事好きなんでしょー?」
「はいっ!?」

女子で集まって咲くのは恋の話か仕事の愚痴。
恋愛話で盛り上がっていた所で、いきなり自分に話題が振られた。

「え、いやなんで!?」
「あのねー、初華あんたはあんまり口に出して恋愛話する子じゃないから黙って見守ってたけど、バレバレ!焦れったすぎるのよ!」

うんうんと、皆が頷く。
「そんなに、分かりやすかったの…?」
「そりゃあね。目で追ってたし。いつ告るかなって皆で応援してたのに、あんたぜーんぜんアタックする気配ないんだもん!しかもそのまま卒業しちゃうし!」

「大学の時は璃空も彼女いなかったけど、社会人になってからはアイツ更にモテてるだろうね〜。早くしないと誰かに取られちゃうぞ?ほら初華、10年近くも片想い拗らせてていいわけ!?早く告れ!」

「…えと…でも…」
友達が詰め寄ってくる。あ、圧が…(汗)
「ま・ず・は!!ほら!ちゃんと気持ち口に出す!今も璃空のこと、好きなの!?好きなら好きってまずは口に出してみな!!」

押し黙っているけど、みんなの視線が刺さって痛い…
とうとう圧に負けた私は…
「す、き…です」

その時、友達が皆揃ってニヤッと笑った。え…?

「…だってさ、璃空〜?」

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