彼とデートのはずだったのに、女子会おじさんの罠にはまってM堕ちさせられた陵辱の夜 (ページ 2)
「私は彼氏だと思ってるんですけどね。でも、素っ気なくされるのが好きなんです。好きになられると、冷めちゃう」
トシさんが、不意に私の頭を撫でる。
口元は緩んでいるのに、目が笑っていない。
撫でられた頭皮がぞくりとして、違和感を払拭するために、喉にビールを流し込む。
「そっか、その彼、優のこと好きじゃないだろ。そんな男とでもヤっちゃうんだ」
いつの間にか、優ちゃんじゃなくて優って呼ばれてる。
「やだもう、トシさんってば、なにその突っ込み。会社の全女子に嫌われちゃいますよ」
「まだ突っ込んでないけどな。でも、まだ飲みが足りてないよね。それ空けちゃえよ」
言われるままに2杯目のジョッキを空けた。
*****
化粧室に立ち、メイクを直してスマホをチェックした。
彼に送ったメッセージは既読にはなっていたけれど、返信はない。
席に戻ると、ビールより少し薄い色の細かい気泡を含んだドリンクが置かれている。
「優、バーボン好き?甘いのがよかった?」
「あ、飲めます」
「他のふたり、来れないって。今日はとことん飲もうな優」
バーボンはあまり好きではなかったけど、炭酸のせいか喉越しがよく、樽のいい香りがする。
「いい飲みっぷり。…歯に口紅がついてる」
トシさんの指がいきなり私の前歯に触れ、上唇の真ん中のぷっくりしたところを撫でられる。
「やだっ…」
唇の敏感なところに触れられて、身体の奥がぞくりとする。
「優って、イきやすい?」
「そんなこと…わからないです。人と比べようがないし」
「ここのところがぷりっと出てる女はイきやすいんだよ」
また指で上唇を撫でられて、トシさんの指を思い切り噛んだ。
「痛てっ。優、狂暴だなあ」
「もう、やめてくださいよ。トシさんのエロオヤジ」
「エロい優ちゃんに、そんなこと言われてもなあ。ちょっと手みせて」
「手相みてくれるんですか?」
「手相じゃなくて…やっぱりな、人差し指より薬指のほうが長い」
「それって、どういうこと?早く結婚できるとか」
「違うよ。性欲が強いんだよ。で、イきやすくて、彼氏に冷たくされるのが好きなM女。当たってるよね」
「ぜんっぜん」
ちょっと、どうなってるんだ。
女子会なのに、誰も来ないし、トシさんは下心全開でエッチな話ばかり振ってくる。
私は彼に電話をかける。
とにかく彼に会いたかった。
ちょっと面倒そうな顔をされて、でも欲望に負けて、私ごときに振り回される苛立ちをぶつけられたい。
トシさんに言われたことは、笑っちゃうぐらいに当たっている。
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