優しい男友達に男運のなさを愚痴っていると、思いもよらない展開に…!?
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優しい男友達に男運のなさを愚痴っていると、思いもよらない展開に…!? (ページ 1)
自分で言うのもなんだけど、男運がない。
今まで付き合ってきた男って、明らかに体目的の奴ばっかり。
まあ私も体の相性は大事にしたいタイプだから、体から始まる恋でもいいかって思ってたんだけど…。
毎回毎回浮気されると、さすがに気が滅入る。
今年で二十八。
そろそろ結婚とか考えていい年だし、落ち着いた恋愛をしてみたい。
「て言っても、いい出会いとかないんだけどね」
「亜紀ならすぐいい人が見つかると思うけど」
「そんなこと言ってくれるの優斗くらいだよ」
彼は男友達の優斗。
学生の頃からの友人で、私の悩みをいつも親身になって聞いてくれる。
「優斗は最近どう?いい人は見つかった?」
「うーん…」
「優斗こそなかなか彼女作らないけど、どうして?絶対モテるのに」
イケメンで真面目で誠実。
こんな優良物件なのに、優斗はなかなか彼女を作らない。
それがずっと不思議だった。
何も言わない優斗の横顔をじっと見つめていると、突然私のスマホが振動した。
誰からの電話だろうと名前を見た私は、うんざりした。
「うわ、最悪。元カレだ」
「え」
「別れたのにしつこいんだよね。どうせ体目的のくせに連絡してきてさ」
別れた原因は元カレの浮気。
なのに凝りもせず連絡するとか、ほんと頭がおかしいとしか思えない。
でもここで無視してもまたかけてくるだろうし、仕方なく出ようとしたら、横から伸びてきた手が通話ボタンを切った。
「優斗…?」
「出なくていい。そんな奴放っときなよ。そんな奴のために時間を割く必要なんてない。今は俺といるんだから、俺だけを見てて」
「え…?」
「俺は亜紀のことが好きだよ、ずっと。それが、俺が彼女を作れない理由」
真剣な目は、嘘を吐いているようにはとても見えない。
まさか告白されるなんて思いもしなかった。
「優斗…」
本当なら喜ぶ場面かもしれない。
でもその時の私は、正直、複雑な思いの方が強かった。
だって、大切な男友達だと思っていた優斗が、体目的だったってわかってしまったんだもの。
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