姉の元彼と寝るのが趣味の私。姉の元夫にも、元不倫相手にも激しくイかされて… (ページ 3)
メッセージの着信音が鳴る。
「真希ちゃん、今日何してる?」
圭くんからだった。
圭くんというのは、離婚の直接の原因になった姉の年下の彼氏だ。
原因というよりは、手段か。
姉が義兄と別れたい理由はいくつかあって、どれも取るに足りないほどのものだったので、不倫という捨て身の強硬策を取ったらしい。
圭くんと姉とは、何度か一緒に飲んだ。
音楽の趣味が似ているので、圭くんからはこの曲もう聴いた?みたいなメッセージが時々来る。
*****
姉と父との不仲の原因が私であるにもかかわらず、姉と私はずっと仲良しだった。
姉が家を出てからは、姉の彼氏と一緒によく飲みに行った。
姉は、興味がなくなった男をあっさり捨てるので、彼氏はしょっちゅう入れ替わる。
姉に捨てられた男に愚痴を聞かされ、泣かれてしまったことがある。
姉がこんななのも、元はといえば私のせいなので、申し訳ない気分になった。
そして、姉の元彼がどういうセックスをするのか好奇心に抗えず、その人と寝た。
世の男たちは、姉と妹の両方と寝るといういわゆる姉妹丼に憧れを抱くらしいので、ことは簡単に運んだ。
それからは、姉の元彼のほぼ全員と寝ている。
すごくルーザーで、あまりに屈折してて、自分でも引く。
*****
「真希ちゃん、迎えに行くからちょっと出てこれない?」
圭くんから、また着信があった。
私は、姉にメッセージを送る。
義兄と会うのに、姉には彼氏と、親には姉と会うと嘘をついてきたので、口裏を合わせるためだ。
それから、圭くんがどうしているか聞いた。
「圭とはもう別れた。うっとおしいから」
離婚のときに、圭くんには慰謝料を払わせないように守ってあげてたから本気なのかと思っていたけど、やっぱり離婚するための捨て駒だったのか。
圭くんに電車で移動中であることと、現在地を告げ、適当なところで拾ってくれるようにメッセージを入れた。
まあ、話ぐらいは聞いてやろう。
*****
圭くんに指定された駅で電車を降りて踏切を渡ると、ファミレスの駐車場に圭くんの車があった。
「待った?」
「俺も今着いたとこ」
カーステレオから、一週間ほど前に圭くんにお勧めされた鬱っぽいラップ曲が流れてくる。
「で、どうしたの?」
「あいつと連絡が取れないんだ。ブロックされたみたいで」
「そうなんだ。何しても無駄だよ、お姉ちゃんはそういう人だから」
姉に捨てられた圭くんは、すごく情けない顔をしている。
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