仏頂面で寡黙なバイト先の店長。雰囲気とは裏腹な手練手管に身も心も奪われて──。 (ページ 2)

彼を直視できずに目をぎゅっとつむったまま、それでも台詞は絞り出した。

「私も、好きです…!」

影久のかすかな笑い声が聞こえる。

「知ってる」

そう言うと、影久は美冬をそっと抱き寄せて口づけを落とした。

嬉しさと恥ずかしさが入り交じり、美冬は彼の胸に顔をうずめた。

「もう少し…いっしょにいさせてください…」

*****

駅近くのビジネスホテルの寝台の上、口から漏れそうになる声を抑えながら美冬は身をよじる。

薄暗い部屋の中には衣擦れの音と彼女の吐息、そして水音が聞こえていた。

「…ん…っ」

影久の舌遣いは決して乱暴ではないのに、彼女の秘部の敏感なところを確かに責め立ててくる。

彼の長い指は蜜壺の中を執拗(しつよう)に掻き回し、絶えず迫る刺激に美冬は体を震わせた。

ねっとりと秘芽を舐められ、ときには音を立てて吸い上げられる。

「は…ん、あっ…はぁ」

息が荒くなり、意思とは関係なく喘ぎ声が漏れ出てしまう。

「あ、あ、っんん…」

膣内の特に感じるところをこすられ、美冬は一層体をびくつかせた。

途端に影久はそこばかりを刺激するようになった。

今までの快感はまだ遊ばれていたのだと思い知らされる。

「あ! んぁっ、や…あぁっ」

包み込むような愛撫から、狩られるような刺激に代わる。

「ん、ふ…も…だめ…」

美冬は内股に力が入りぷるぷると震えるのを感じた。

徐々に腰が浮き上がり、爪先がシーツにしわをきざむ。

「はぁ、あ…あぁっ」

蜜口が卑猥な音を立てていた。

「ん、んっ、イッ…ちゃ…」

秘部の先端を強く吸われ、美冬は絶頂を迎えた。

「イッ…あぁぁっ!」

体を大きく震わせたのち、美冬はぐったりと布団に体をゆだねた。

影久が上体を起こすが、彼の指はまだ彼女の中に残っていた。

そしてその指がまた強く内壁をえぐり始める。

一番感じる箇所を何度も何度もいじめられ、美冬は目を大きく見開いて首を振った。

「あっ! 待っ…やだっ、んぁぁっ、やっ…あぁ!」

尿意とはまた違う感覚が彼女を襲う。

それもまた頭がおかしくなりそうなほどの快感だった。

「やめ…っ、あぁぁ!」

ひときわ嬌声を響かせて、美冬は体をのけぞらせる。

秘部からしぶきがほとばしった。

脱力して肩で息をする美冬の頭を撫でて、影久は口づけをした。

舌と舌を絡ませながら、彼はベルトを外して衣服をずらす。

彼女の愛らしく艶めかしい姿に刺激されて限界まで憤った男性器をあらわにし、美冬の秘部にあてがった。

深い口づけを交わしたまま彼は腰を沈めていく。

「んん、ふぅ」

美冬は指よりも太い彼を受け入れて吐息を漏らした。

息つく暇もなく襲いくる愉悦の波にもまれ、彼女は抵抗もできずにいた。

慣らすかのようなゆっくりとした動きにさえどうしようもなく感じてしまう。

「んっ、はぁ…ん…」

腰の動きは次第に速く深くなっていった。

「んぁ、あっ、あ…ひん…っ」

比例して美冬の中の肉杭も硬さを増し、より奥を刺激する。

突かれるたびに弾けるような快感を与えられた。

「あぁ…っあ…ん…ぁっ」

影久は眉間のしわを濃くすると追い込みをかけるかのように腰を打ちつけた。

「んんぅっ、あっ、あっ、はぁっ、あっ」

何度目かの激突のあと、ずちゅと音を立てて抜かれた肉棒は美冬の腹の上に白濁液を吐き出した。

*****

軽く体を清めたあと、2人は裸体のままベッドで身を寄せ合った。

直に伝わる影久のぬくもりに包まれ、美冬はしあわせを感じながら眠りにつくのだった。

-FIN-

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