馨はペースを合わせるようにくちづけ
わずかに漏れる吐息さえも離れないようにして求めあった
「はぁっ、はぁ」
窒息寸前の脳内に酸素を送り込もうと必死に息をする
馨は余裕のように見えるが小さく息を切らしている
「もっと…なんてね」
馨がおどけたように柔らかく笑って言う
そんな彼があまりに美しくて離したくなくて、わずかに芽生えた独占欲
襟の隙間に指をかけ、鎖骨を顕にする
そしてくちづけるように跡を付ける
ひとつ、ふたつと赤い華
そのまま薄い胸板を傷つけるかのようにキスを落とす
「あっ…」
偶然指先が胸元に触れた
それだけで彼は感じてしまったらしい
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