「好きなだけ、いかせてあげますから」下着専門店の店員さんに崩れ堕ちる程の―

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「好きなだけ、いかせてあげますから」下着専門店の店員さんに崩れ堕ちる程の― (ページ 1)

その店はオーダーメイドの下着専門店だ。

補正ブラやガードル、ボディスーツを扱っている。

計算された下着を身につければ、嘘みたいにスタイルが良くなると評判が高い。

採寸にかなり時間をかけるので、注文しに行くのも完全予約制。

時期によってはキャンセル待ちが続くこともある。

澪衣が運良く予約を取れたのも、たまたまキャンセルがあったからだ。

胸を高鳴らせながら澪衣は、黄色い壁が眩しい一見カフェのようなお店のドアを開けた。

ふわりとジャスミンが香る。

白と茶で統一された室内は、フレンチ・コロニアルの雰囲気が漂っていた。

「いらっしゃいませ。澪衣様。お待ちしておりました。本日、担当いたします、茉緒利と申します」

迎えたのはタイトなスーツに身を包んだ女性だった。

美しいおじぎの後で、涼やかな前下がりのボブヘアーが揺れる。

「よろしく、お願いします」

澪衣もおどおどと頭を下げた。

茉緒利は女から見ても綺麗な女で、気後れを隠せない。

「まずは、ゆっくりと澪衣様のご希望を聞かせていただきますので、こちらにどうぞ」

「ありがとうございます」

促されて澪衣はラタンのソファーに腰かけた。

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